SECOND TIMES
□魂葬
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”椎名…“
呼ばれて見渡すと、周りにはたくさんの人がいた
皆私を除き込むようにしている
『…また、この夢…』
最近多いなぁ なんて思う
”椎名!“
相変わらず回りの人々は寝そべる私を呼ぶ
やはり、必死に
『?あれ…』
私は気づく
”ダメ……!こんなの!“
いつもはもやがかかっている風景が、今日はくっきりと見える
ここは、森の中…?
周囲には木が沢山生えていた。
それに、遠くには白い建物が並んでいるのが見える。
" ないで… 死なないでっ"
だが、やはり人の顔は分からなかった。
『死なないで…?』
“………椎名………”
言葉の意味からすれば、私は死にそうなのか?
ぴちゃ
『…………こ、れ』
ふと手が何かに触れた
見えるように掲げる
赤い 紅い アカイものが手にこべりついていた
『血だ…』
誰の………。そんなの分かってる
『私の…』