SECOND TIMES
□黒崎家
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『………ヤバイ、また寝坊した』
と思いながらも通学路をゆっくり歩く。
織姫の出来事があってからというもの、一応虚には気を張っているが杞憂に終わっている。
「あれれー?今から学校?君遅いねぇ」
『うっせぇ消えろ禿げ、成仏しろ髪と共に』
「は、禿げっ!?ちょ、初対面なのに…ぐすっ」
まぁ、相変わらず幽霊は見える。
『幽霊は気楽でいいねぇ。ずっと寝てられるし』
あ、でも浮いてるのはやだな。
我が家の高級睡眠用布団+最高級快眠枕が使えなくなるのはつらい。
『………………これは』
お馴染みの気配を感じたと思ったら
『一護』
「!?椎名!まだ学校行ってなかったのかよ!」
『てか何やってるんだ?学校から戻ってきたみたいだけど』
案の定黒崎一護だ。
みるからにひどく慌てている。
「一護!!」
『あ、ルキアさんまで』
「っ、悪い!今話してる暇ねーんだ!またな!」
私の返事を待つ前に行ってしまう一護。
その後を追うルキアさん。
足速ェ……。
『一護が死神ってことはルキアさんも死神なのかな…。てか、一護はいつ死神になったんだろ』
んー、まだまだ謎が多いなぁ。
ま、その方が楽しみがあるってもんか。
『さーってと。真面目に学校行くか』
と思った矢先
ガアァァ
『………………』
声が聞こえる
獣のような人のような声
『……虚?』
それならさっきの一護とルキアさんの様子にも納得がいく
位置は……不思議と分かった
私が行って何かができる訳ではないけど、この声を無視して学校行くのもなぁ。
それに何より好奇心をおさえられるほど、私は大人じゃない。
そうと決まれば
『行ってみるか』