SECOND TIMES

□石田雨竜
2ページ/7ページ



『で、何この状況』
「静かにしろ!ばれんだろーが」

ただいまわたくし、旭椎名と黒崎一護は尾行中

誰を? 石田雨竜を

『……でさ、何で石田さんを尾行してるわけ?』
「気になることがあんだよ…っ!右に曲がったぞ」
『はいはい……』

なんで私まで…。寝たかったのに。あぁ、これも不幸の一つか。くそあの黒猫め!次会ったらしっぽ掴んでやろう。

「次、左だ」
『……………はぁ』

それに石田さん。完全に気づいてるなコレ。時々一護にバレないように後ろに気をつかっている。何回か目合ったし。

あ、石田さん止まった。

「家までついてくる気かい?黒崎一護に旭さん」
「ちぇっバレてたのか」

一護が前へ出たので私も出る

「いつから気付いてた?」
「井上さんと教室のドアの所から僕を盗み見てた時から」
「ほーすげーすげーたいしたもんだ」
『一護バカにしてるでしょ』

得意気に言う石田さんに対し、軽く手をパチパチと鳴らしながら言う一護

「君の霊力は旭さんと違ってバカみたいに垂れ流しだからね。猿でもわかるよ」
「何だとォ?」

挑発に乗るなよ…短気だなあ一護

「君はどうもそういう霊力の高い人間を察知する能力は欠けてるみたいだね。その証拠に、今日まで僕の存在に気づかなかった」
『一護だっさ』
「悪かったな!俺は人のカオとか覚えんの苦手なんだよ!だからオメーのことも…」
「そうじゃない」

石田さんは一護の言葉を遮る。それからまた得意気に話し出す。

「僕は気付いてたよ。この学校に入学したときから君の霊力の異常な高さに。その君が5月の半ばに死神の力を身につけたことにも。そして、朽木ルキアの正体も」

ドン

石田さんの周りに、たくさんの白く長い布が現れる。その中心はどれも石田さんだ。

「…これは……!!」

驚く一護。私も驚いた。急に布が出てきたら驚くだろう?

「そう"霊絡(れいらく)"だ」
『霊絡?』
「大気中の霊気を圧縮して視覚化したもの。上位の死神にしか視覚化することはできず、また上位の死神にしか触れることはできない。死神ならそう聞いている筈だ」

それを聞いてさらに私は驚く

だって、私霊絡掴めてるんですけど。
上位の死神にしか触れられない?いやいやいや!これ、私が可笑しいのかな。それとも本当に……いやナイナイ

「僕は滅却師(クインシー)(ホロウ)を滅却する力を持つもの…」

あ、話進んでた。いかんいかん、眠いけど我慢。

「勝負しないか黒崎一護。死神と滅却師とどちらが優れているか解らせてあげるよ。死神なんて、この世に必要ないってことをさ」

ええっとなんでこんな話になってんの?そもそも、石田さんをつけてた理由も聞いてないし。前になんかあったんかな。
というか私いらなくね?空気じゃね?
することないし、階段に座ってよう。

「……勝負だと…?俺とおまえが?」

あ、やば。座ったら眠気が。

「そうだ。この世に死神なんて…」

私はあっさりと闇に落ちた

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ