SECOND TIMES

□It is impertinent think.
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あれから、一護たちはそれぞれに特訓しているらしい。

一護"たち"というのは、他にも石田さんに茶渡さん。さらに織姫までいるからだ。
石田さんはあの……なんだっけ名前、くじゃくみたいな感じの。…とりあえず光りの弓矢を持っているからわかるけど、ほかの二人はどうしてこうなったんだろう。

織姫とか……一番無縁そうなのに。

でも織姫ならルキアさんが連れていかれたと知ったら、黙ってないだろうな。

「ニャー」

こないだルキアさんが一護について話してくれたことを思い出す。
力の譲渡、大罪だったらしい。

ルキアさんのことも勿論心配だが、私は私の目的を果たす。

目的を果たすために…一護たちを利用する。

「ニャー」

今日もここ、浦原商店の地下では一護の特訓が催されている。

雨ちゃんの話だと、それはもう見違えるように強くなっているらしい。
後で見るのが楽しみだ。

「ニャー」

そうそうそれから

「ニャー」

『…………………』

「いいかげん無視するな。(わし)、すねちゃうぞ?」
『勝手に拗ねてろこの腹黒猫』

皆さんは覚えているだろうか。あの、私に不幸を呼んだ黒猫を。実はあの猫、浦原さんの飼いね…げふん、浦原商店に住む猫だったらしい。
危ない危ない…飼い猫と前言ったら怒られたのだ。それはもう爪を立てられて。

『なんの用ですか腹黒猫』
「むぅ、儂は夜一じゃて。いやぁの。暇でな」
『暇ならお散歩行ってください。猫だろ』
「椎名〜♪」

私の意見は完全無視しフトンの上に乗っかってくる黒猫、夜一さん。
そしてごろごろごろごろごろごろごろごろ…

『見ててなんかイラつくんでやめれ』
「なら儂と遊ぶかの?」
『…遊ぶのは分かったけど、明日にしろ』
「………今日は本調子じゃないのか」
『まぁね』

そういえばすぐに大人しくなる

はぁ…物わかりがいいんだか悪いんだか

『情報は?』
「井上織姫のバストはのお!」
『そーゆー情報はいらんっての』

軽く夜一さんの頭を小突く

「…皆、昨日と変わらず特訓中じゃ」
『そか、』

夜一さんは私を気遣ってか、浦原さんに言われたからなのかは定かだが、毎日こうやって情報を教えてくれる。

あまり自由に動けない私としてはありがたい。

病気は日に日に悪化している。浦原さんから薬を貰って飲んではいるが、効果はいまいち。まぁ飲まないよりかはましだが。

『…私も腕立てくらいやろーかな』
「バカ言え。一回一回血を吐きながらやる気か?」
『ですよねぇ』

ああ。弱くなったもんだ。


早く 早く見つけなきゃ


夜一さんを撫でながら私は今日も思う


It is impertinent think.(先走る思い)

 

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