SECOND TIMES
□呼び声に応える
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夜
時はきた
「準備はいいですか!」
『バッチコイです』
浦原さんの言葉にグッドサインを送る
「…なぁお前ほんとに行くのか?」
そう聞いてくるのはジン太くん。彼とはここ数日で急激に仲良くなった。主にテッサイさんの怖さについて語っただけなのだが、彼の体験談には身震いしたもんだ。
『なんだい少年。心配してくれるのかい?』
「ばっ!ちげぇよ!!俺はお前みたいな病弱な奴がくたばんじゃねぇかって!」
『心配してくれてる訳だ』
「〜っ!そうじゃなくてなあ!」
クイ と服が後ろに引っ張られる感覚
「じー…」
『…ええっと何かな雨ちゃん』
「しーなさん…行っちゃうんですか」
『ん。決めたことだし』
「………」
ぎゅっと裾を握ってくる。…子供は素直だなぁ…。私は雨ちゃんの頭に手を乗せる。それから優しく撫でる。
『ちゃんと戻ってくる。そんときは一護たちと一緒に』
「…やくそく」
差し出された小指に自分の小指を絡める
「そろそろいーッスか?」
『いいですよー』
門の横には浦原さん。反対側にはテッサイさんがいる。
「椎名殿…くれぐれもお気をつけて」
『ありがとうございます』
テッサイさんに軽くお辞儀する
「椎名さん…」
『約束は守りますよ。雨ちゃんのも、浦原さんのも』
浦原さんは少しだけ笑ってそれから真剣な顔になった
「開くと同時に駆け込んで下さい」
『了解です』
「いきます!」
門の中心から渦が巻き空間が出来る
私は光に飛び込んでいった