SECOND TIMES

□逆戻り
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"瀞霊廷(せいれいてい)内各隊員に告ぐ!瀞霊廷に何者かが侵入した模様!繰り返す…"

『アハハ…私、呼ばれてらー』

アハハ

『ここ、どこだろ』

わたくしただいま迷子です。

なんとか隊員たちは撒いているが、近くの大きな霊圧が邪魔で、探索が上手く出来ない。
ただ安心したのは、知ってる霊圧を察知出来たこと。皆無事みたいだ。一護の霊圧は若干遠いが、近くに夜一さんも居るみたいだし大丈夫だろう。

こっから一番近いのは……ってほんと邪魔だなこの霊圧、誰だよ。

『うっ…!』

口を押さえる。また血が出てきた。

「!誰だ」

走ってその場を離れる。
ああ、考えてる余裕もない。あの声は聞こえても場所はわからない。ここ広すぎ…迷路かよ。ご丁寧に案内板もないみたいだし。

手のひらの血を見る

『はぁ…この体も正直、三日持つかな…』

その時

ドドドド 振動と爆音が遠くで聞こえる。
それに、なんだ…この凄まじい霊圧。

距離は恐らく離れているのに、ピリピリと肌を撫でる。その方向を見ると

『なんだあれ…』

一言でいえば気持ち悪い。大きな頭が塀を越えて飛び出ていた。目には黒がなく、口からは何か煙をはいていた。

さっきから感じる邪魔な霊圧はあれか。

ここは離れた方が良い。離れてもう一度探索し直そう。そう思い、また走り出す。









"主"
『!』

唐突に声が聞こえ、走る足を止める

近い……どこだ

周りを見渡すと"四"と大きく書かれた大扉

『……ここ、か』

私は誰もいないことを確認して中へ入る

「お久しぶりですね」

誰も居ないと思ったのに…。
そこには白い羽織を着た女の人。髪は長く、三つ編みに結われている。一応戦闘体勢を取るが、そんな雰囲気ではなさそう。

「お待ちしておりましたよ、椎名さん」

そう微笑む女の人。誰、だ?しかし敵ではなさそうだ。加えて私を知ってるってことは

『…もしかして、私が記憶を失う前、知り合いでしたか』
「記憶を失う……ああ、そうだったんですか」

尚も変わらない優しい表情。対照的に私は眉を寄せる。

「確かにそうです。それから、私は記憶を失う前のあなたに頼まれたことがあります」
『頼まれたこと…?』
「はい。だから私はここで、あなたを待っていたのです」

私は何を頼んだ?それにこの人は一体…

「詳しい話は中でしましょう……治療も兼ねて」

女の人が指差す私の肩は、落ちたときに負った傷から血が垂れていた。


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