SECOND TIMES
□逆戻り
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女の人に連れられ建物内に入るとたくさんの怪我人。皆、黒い着物だ。
『この人たちは?』
「皆、旅客にやられた者たちです」
旅客…。一護たちか。
『死者は居ないですよね』
「ええ」
それを聞いて少しほっとする。いくらルキアさんを助ける為と言っても、死人をだしちゃあいけない。
暫く歩くと、ある部屋の前で女の人は止まる。
「ここで少し待っていて下さい。先に治療したい患者がいますので」
『はい』
女の人は行ってしまう。
そういえばまだ名前聞いてないな。来たら聞くか。
案内された部屋は簡素なベッドと、薬品がおいてある棚があるだけ。ここは治療所みたいなところなんかな。怪我人はここに運ばれてるみたいだし。女の人も治療するとか言ってたし。てことは女の人は医者なのか?
立っているのは疲れるのでベッドに腰かける。うっ、また吐き気が…。薬をかきこむ。ふぅ……。
そーいや、扉に"四"って書いてあったけど他にも"五"とか"六"とかあんのかな。
そもそも尸魂界の仕組み、よく分かってないのよねぇ。いくつか隊があるのは来る途中でなんとなく分かったけど、いくつあるのかもわからない。
「お待たせしました」
『あいえ』
女の人が急に入ってきたので少しびくつく。
「…ふふふ」
なんか笑われた。
『あ、あの?』
「いえ、あなたのそのような姿はなかなか見れないものですから」
『はぁ…』
前の私はほんと謎だ。
『あ、そういえば名前』
聞きそびれるところだった。
「…記憶が無いのでしたね…。私は卯ノ花烈。ここ四番隊の隊長を勤めております」
隊長…。隊長って言うんだから偉いんだよな多分。他の隊員と違って白い羽織着てるし…。それに、霊圧も隠してはいるが相当なもの。
『卯ノ花さん…ですね。私は…知ってるとは思うんですけど、旭椎名です』
「では、旭さん。肩をこちらに」
言われた通り、血が垂れている方の肩を卯ノ花さんに見せる。すると肩に手をかざした。光が肩を包む。温かい光だ。みるみるうちに傷が塞がっていく。スゲー
『おおー…』
「そんなに見ていなくともちゃんと治りますよ」
またも卯ノ花さんは笑っている。