SECOND TIMES

□月の断罪
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まず、帰ってきたらすること。それは手を洗うこと。
というわけで、さっそく台所で手を洗う。


尸魂界から帰ってきた私たちは、浦原喜助によってそれぞれの家に帰った。
そのため、私も一度は自宅に戻ったのだが…約束は守らないと。


死覇装から適当な私服に着替える。

それから家を出た

「どーもッス」
『……………えと、なぜに』

ドアを開けたら浦原喜助がいた。

「お迎えにあがりましたぁ、さぁどーぞどーぞ」

先程も乗っていた白い布のようなものが浮いている。

『テッサイさんたちは?』
「先に帰らせてます。今日はごちそうですよ?」

と言い浦原喜助はその白い布の上に乗る。

・・・

『あの、夜一さんから聞いてませんか?』
「何をッスか?」

どうやら私の記憶が戻ったことは聞いてないらしい。どうりで今まで通りの反応。

『いえ。なんでも』
「ささっ早く乗って下さいッス。椎名さんの好物も用意しましたからね」
『…私の好物分かるんですか?』
「そりぁもちろん」
『卵焼き、か』
「え………」

浦原喜助がこちらを見る。なんとも間抜けな顔。思わず笑みが漏れる。

「…椎名、さん?」
『いつも言ってるようですが、私のことは呼び捨てにしてください。年下ですから。……ね、喜助さん』

ネタばらしとでもするようにためて言う。案の定、喜助さんは目を見開いて口を開けている。信じられないとでも言うように。この人のこんな顔は珍しい。

「…もど、…ったんですか」
『それはもうばっちりと』

喜助さんがこちらに寄ってくる

『喜助さん?』

ふわりと抱き締められた。この感覚は二回目。ただ、あの時と違うのは喜助さんが悲しそうでないこと。

「…おかえりなさい」
『ただいま、でいいんですよね』
「はい…。本当に…椎名さんなんですよね…」
『だから椎名でいいですって…』

抱き締められるのは馴れてないため、正直居心地が悪いが…たまにはいいか。
これもまた、私の罪の結果。

『喜助さん。貴方にはたくさん聞きたいことがあります』
「…はい」
『でも……まずは戻りましょうか』

雨ちゃんやジン太くん、夜一さんが待ってます。それから鉄斎さんにも伝えないと。
そう私が言えば喜助さんは抱き締めていた腕を緩める。

それから布に乗る。乗っても沈まない…不思議な感じだ。喜助さんが作ったんだろうな、よく作れんなぁ。

「それじゃ、浦原商店へ」
『しゅっぱーつ』

白が空を舞う。



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