愛する世界に変革を

□二次試験
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『はぁ…はぁ…ついた!』
「っははお前バテすぎ」

なんとか二次試験会場へついた私は即刻座り込む。

そして汗をフードが取れないように拭く。

「当たり前だけど、ゴンたちは居ないな」
『大丈夫だよ。絶対来る』

言うとキルアに怪訝な顔をされる。

「何でそう言い切れんだよ」
『んー、勘?』
「勘かよ!」

本当は未来を知っているからなのだけど。と心のなかで呟く。


ギギギ ガオォ ゴォオ


『凄い音』

建物の中から聞こえる

「猛獣でもすんでんじゃねーの?」
『はは、確かに』

しかし、これが腹の音なんだから吃驚だ。私も知らなかったら絶対猛獣だと思う。

「"本日正午二次試験スタート"だってさ」
『後何分くらい?』
「4、5分」
『はぁ、良かった…それまで休もう』
「本当スタミナねーな」
『キルアがスタミナありすぎなんだよ。少し分けろ』
「分けられねーって」

キルアに笑われた。それによって少し元気になる。

「あ、ゴンたち帰ってきてるぜ」
『本当だ』

少し遠くの木陰に三人が居た。

「…シーナの言った通りだな」
『勘は良い方なんだ』
「行こうぜ」
『うん。……て思ったんだけど』
「?」
『思ってた以上に足が限界だったみたい』

立ち上がろうとしても足がピクピクいってる。こりゃ、少し休まないと。

『私の分まで宜しく言っといてください』
「…分かった。オレが戻ってくるまでここから動くなよ」
『え?あ、はい』

何故か釘を刺された。どちらかというと動きたくとも動けないのだが。

『はぁ…』

次の試験が走る系じゃなくて良かった。

「シーナー!」
『ゴン!』

ゴン、それからキルア、クラピカ、レオリオがこちらに向かってくる。

「大丈夫?足」

心配そうに聞いてくるゴン。気持ち的にはもう絶好調だ。

『少し休めば問題ないよ。それより間に合って良かった』
「コイツ、レオリオの香水の匂い辿って来たんだってよ!」
『あー確かにレオリオの香水は独特だよね、良い匂いだけど』
「つっこむとこそこか?」

レオリオの顔を見ると悲惨なことになっていた。

『うわ、すごいね頬』
「あーこれオレも覚えてねーんだよ」
『そうなんだ』

ヒソカに殴られたんだもんなぁ…痛そう。

「あ、もうすぐだよ」

時計を見ると確かにそうだった。

『よっと…』

なんとか立ち上がれるし足も大丈夫そうだ。


そして12時になった。



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