愛する世界に変革を

□球取り
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「この船が次の目的地につくまでの間にこの球をワシから奪えれば勝ちじゃ。そっちはどんな攻撃も自由!ワシの方は手を出さん」

そうネテロさんが言い始まった球取り。

最初にキルアが挑むが取れずに終わり、続けてゴンも挑むが失敗に終わる。
すると皆の視線が私に集まる。

『………え、空気読まなきゃダメですか?』

この球取りは修行で何回かやったことがある。が、取れた試しは一度もない。念を使うならまだしも、使わないとなると取れる訳が

「オレ、シーナが戦ってるところ見てみたい!」
『まぁ、ゴンが言うならしょうがないか』

ゴンの願いを無視する訳がないので私は立ち上がりネテロさんと対峙する。

『フード取っても良いですよね?』
「むむ…まぁ、仕方ないのぅ」

やった。内心喜びながらフードを外す。

「え…シーナ?」
『うん。?どうかした』

私の素顔を見てゴンが驚く。

「っううん!!なんかもっと暗い感じの人想像してたから、こんなに綺麗でびっくりしちゃったんだ!」
『…そ、そっか、ありがとう』

ゴンのストレートな言葉に一瞬どもってしまう。顔に熱が集中するのが分かった。ああ、そっか今はフードしてないんだ。それを意識すると余計に恥ずかしい。

「……若いのはいいのぅ」
『ネテロさんには縁の無い話ですね』
「ワシにだけ辛辣なのは傷つくぞ」

なんとかネテロさんのお陰で気持ちが落ち着く。

『…さて、やる気も出たし始めましょう』
「フォッフォ…分かっとるじゃろうがあれは使うなよ」
『もちろんですよ』

あれと言うのは念のことだ。
流石にこんなところで使ってゴンやキルアの精孔を開かせるまねはしない。

『行きます』

私は己の拳を握った


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