愛する世界に変革を

□罰ゲーム
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私は今そわそわしていた。

というのも、試験が終了するまで残り5分を切ったのだ。

ゴンたちがギリギリで間に合うことは分かっているのだが、どうも落ち着かない。

まだ人が出てきていない扉を何度も見る。

「彼らが心配かい?」
『え?』
「君は彼らとそこそこに仲が良いんだろう?」

そんなヒソカの言葉に苦笑する。
隣に居るんだ。流石に私の様子はバレるか。

『はい、少し心配です。…まぁ、大丈夫だとは思いますが』

それでも不安感はぬぐえない。そんな様子の私をヒソカは読めない表情で見つめる。

《残り1分です》

ゴォン_ アナウンスと共に扉の開く音。

っ来た!

『ゴン!キルア!クラピカ!』
「っわ!シーナ!」

思わず駆け出しゴンに抱きつく。
ああ、彼の体温が心地いい。

「シーナ!…怪我とか、してねーよな」

キルアが心配そうに見るもんだから少し驚き、微笑む。

『うん、してないよ。むしろ、皆の方が凄いボロボロだよ』

もちろん何故ボロボロなのかは分かっているが尋ねてみると、キルアはゴンと笑い「ちょっとな、」と頬をかく。

「それより本当にシーナが無事で良かったよ!シーナなら大丈夫だとは思ったけど」
『私はこう見えて強いからね』
「一人で降りてきたのか?」

ふとクラピカが私に問う。その問いに首を振る。

『一人じゃないよ』

振り替えるとヒソカさんと目が合う。どうやら彼はこちらのやり取りを見ていたらしい。ヒソカは私と目が合うと少し目を細めた。

『あ、レオリオ!』
「シーナ!お前ちゃんと出られたのか!」

少し遅れてトンパと並んで走ってきたレオリオは、私を見るなり目を見開く。

「上でお前がいきなり落ちたときはびっくりしたんだぜ!?ゴンやキルアは平気だって言ってたけどよぉ…」
『ふふ、ありがとうございます』

彼の私を心配していた気持ちは嘘偽りの無いもので、少し歯がゆい。

《タイムアップ!!
第3次試験通過人数26名!!》

直ぐにそう放送が流れ、本当にギリギリだったんだな…と思った。

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