幻の7人目

□雨のコート
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私は気づくと家の近くにいた。

『コートだ…。』

家の近くにコートがあるなんて知らなかった。

私はそのコートの中に入る。

…みんなにばれた。

キセキの世代だったってこと、私が7人目だってこと…。

いつかはわかってしまうことだってわかっていた。

でも、怖かった。

ばれて、帝光時代の時みたいにあの人達が勝つことが全てって思ってしまう人達になるのが…。

私はコートの隅にあったボールを拾い、ゴールに向かってボールを投げた。

ポスッ

ボールはゴールに吸い込まれるように入る。

『きっとたーくんもあきれてるよね…。』

本当はたーくんには言いたかった。

キセキの世代を倒すって言ってた時、私はたーくんの力になりたいと思った。

…だけど、私の正体を知ったらたーくんの気持ちがどうなるかわからなかった。

もし、たーくんがあの人達みたいに勝つことが全ての人になったら…。

そう考えるとたーくんにも言えなくなった。

理由はどうあれ、たーくんにあんな顔をさせた。

『最低だよ。私…。』

私はしばらくの間、コートの中でうずくまっていた…。
 

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