幻の7人目

□疑問
1ページ/4ページ

練習が始まって、私はノートに記録をとっていた。

さっきよりはだいぶ楽になった気がする。

私はリコ先輩の隣でコートの中を見る。

たーくんとテツがチームに入って、少しずつ変わり出している。

…1人1人の強さも少しずつだけど強くなっている。

「神崎。」

その時、日向先輩が私の隣に来た。

『どうしたんですか?
さぼってたりしたらリコ先輩に怒られますよ?』

「今は大丈夫だ。
…ちょっと聞きたいことがあってな。」

聞きたいこと…?

日向先輩を見るとコートの中を見ていた。

「幻の7人目ってことは試合に出てたんだろ?
女ってことがばれなかったのか?」

日向先輩は不思議そうに私を見てくる。

まぁ、みんなが思うことだよね。

だって、女子が男子の試合に出てるんだから。

『まぁ、短時間だし、毎回試合に出てたって訳じゃないですから。
男装もしてましたし。』

「男装?」

『ストバスの時にかぶっていたウィッグをつけてユニフォーム着てたんです。』

そうすれば、男に見えるし、口調も変えれば私だって気づかれなかったしね。

日向先輩は驚いた顔をしていた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ