幻の7人目
□手当て
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−火神SIDE−
「…どうすっかな…。」
俺はリュウを抱えたまま部屋の前で止まる。
「…リュウの鍵ねーじゃん。」
勝手に荷物あさるわけにいかねーし…。
俺はしばらく考えたあととりあえず俺の部屋で寝かせることにした。
「とりあえず、病院に連れてかねーといけねーよな。」
俺は携帯をとりだす。
『たーくん…?』
「リュウ!」
リュウは目を覚まして起き上がろうとする。
「無理すんなって。今から病院に連れてくから。」
『大丈夫だって。病院なんて行く必要ないから。』
そういってリュウは起き上がろうとしたがまた俺は寝かせる。
…そういえば、リュウってガキの頃、病院行くの嫌がってたな…。
まだ嫌いってことか…。
まぁ、怪我の所も瞼の上だからひどく見えるだけみてーだけど…。
俺はとりあえず濡らしたタオルを持ってくる。
「ちょっとしみるぞ。」
『ん…。』
俺はリュウの血をやさしくぬぐった。
…たく、無理ちゃしやがって…。