幻の7人目

□放課後
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やっと放課後の部活の時間になった。

…昼休みに軽く運動しようとしてもたーくんとテツが見てるからできないし…。

今もリコ先輩からダメって言われてるからみんなと一緒に練習できないし…。

…みんなと練習したいのに…。

私はマネージャーの仕事をしながらコートの中を見る。

『あ…。』

たまたま使っていないゴールの下にボールがあった。

…シュートくらいなら別にいいよね?

私はそのゴールの下にあったボールを取ってシュートをした。

ポスッ

ボールはそのままゴールに吸い込まれるように入っていった。

「…瑠姫さん。」

『て、テツ…!』

び、びっくりした…。

いつの間に後ろにいたんだろう…。

「ダメですよ。安静にしてないと。」

そういってテツは私からボールを取り上げた。

『だって、身体動かさないと鈍っちゃうでしょ。』

「でも、今日はダメです。
それとも病院行きますか?」

『な、何で病院!?』

「だって、瑠姫さん病院行ってないんですから。
病院に行くならいいですけど。」

『うっ…。』

テツはしれっとした顔をしている。

『…今日だけ我慢する。』

「それならいいんですけど…。」

私が病院嫌いなの知ってて言ってるんだからこれこそ悪魔だよ…。

私は仕方なくベンチに座ることにした。

…こっそり、帰りにでもあそこのコート行くかな…。

そう思いながら私はコートの中を見つめた…。
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