幻の7人目U
□出発
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合宿当日。
私はたーくんと一緒に学校まで歩いていった。
『たーくん、重くない?』
「あ?これくらい平気だって。」
たーくんは自分の荷物と私の荷物を持っていた。
持っていけるって言ったけど、たーくんが持ってくって言って返してくれないんだよね。
自分の荷物だって多いはずなのに…。
学校に着くと先輩達が数人いた。
どうやらバスで行くみたい。
『おはようございます。』
「うっす。」
「おぉ、神崎と火神か。
黒子は一緒じゃないのか?」
『テツ??』
「あの…ここにいます。」
「うぉっ!」
日向先輩達はその声に驚いて後ろを振り返った。
『おはよう、テツ。』
「おはようございます。」
日向先輩達に気付かれなかっただけで、既にいたみたいだった。
…影が薄すぎるからじゃないかな…。
「そういえば、カントクは?」
見てみるといつもならもういそうなリコ先輩がいなかった。
「あぁ、リコなら先に行ってるみたいだぞ。」
木吉先輩はへらへらとしながらバスの中に荷物を積んでいた。
リコ先輩は準備があるみたいで先に車で合宿所に向かったらしい。
「それじゃあ、俺らも行くか。」
日向先輩は全員いるかチェックしてバスの中に乗った…。
***
「全員乗ったな?」
「2年はそろってるぞ。」
『1年も全員います。』
そういうとバスが動き出した…。