幻の7人目U
□合宿@
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合宿所についてバスから降りると既にリコ先輩が来ていたようで荷物を持って待っていた。
そして荷物を宿に置いてからリコ先輩に練習場所を案内された…。
***
「…砂浜?」
リコ先輩に案内されたのは砂浜だった。
そこにはゴールが2つ置いてあってコートになっているようだった。
どうやらここで練習するみたい…。
「さぁ、はじめるわよ!」
リコ先輩の言葉で合宿最初の練習が始まった…。
***
始めは砂浜でのダッシュ。
そして次はボールを地面につけないでパス回し。
思うように身体が動かないみたいでみんな大変そうだった。
『たーくん、もっと足を使って。
テツも手だけじゃなくて足も使う!』
私も一緒に砂浜で練習しながら声をかけた。
上手く使えないからって手だけ使ってたら意味がないもの。
この練習は足を使って意味があるんだから。
「はい!とりあえず少し休憩よ!」
リコ先輩がそういうとみんなぐったりとして砂浜に倒れた。
「いつもの練習の5倍くらいじゃねぇか…?」
「きつすぎる…。」
テツなんか砂浜に顔をつけて倒れていた。
…息できてるのかな…。
『ふぅ…。』
やっぱり前よりは体力が落ちているみたいだな…。
私はそう思いながら作っておいたスポドリをみんなに渡してから腰を下ろした。
「神崎さん、大丈夫?」
『はい、これくらい平気ですよ。』
リコ先輩はそういうと私の隣に座った。
「女の子なんだからあまり無理しないでね?」
『大丈夫ですよ。
こうみえても私、体力には自信あるのでっ。』
私はリコ先輩に心配かけないように笑った。
帝光の時だって1軍の人達と練習してたし、これくらいまだ大丈夫。
私はそう思いながらスポドリを飲んだ。