幻の7人目U

□合宿A
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温泉から出た後、私は外の空気を吸いたくて外に出ていた。

ぽかぽかしていたからちょうどいい風が吹いていて気持ちよかった。

自然がたくさんあるところっていいなぁ…。

そんなことを思っていたら誰かの気配がした。





「…姫っち?」





…この呼び方で呼ぶのは私の知っている限り、たった一人しかいない。

『涼太…?』

おそるおそる振り返ってみるとやっぱりそこにたっていたのは涼太だった。

私だと確信したのか笑顔でこっちにやってきた。

「え、何でこんな所にいるんスか!?
こんな所で姫っちに会えるなんて思ってなかったっス!」

『ちょっ…!』

そういった途端、涼太は抱きついてきた。

何ですぐに抱きついてくるのよ…!!

「姫っちに会いたかったっスー!!」

『この前、会ったばっかりでしょ!』

私はなんとか涼太を引き剥がして近くにあったベンチに座った。

『それより、何でここに涼太がいるの?』

「何でって、合宿のためにここに来てるんスよ」

「合宿所にいるんスからね」と涼太は話してくれた。

ということは海常の人達もここに来てるってことか…。

…何か嫌な予感がする…。

『ねぇ、涼太。』

「何スか?」

『ここに来てからさつきとかに会った?』

「え?会ってないっスよ?」

涼太は不思議そうに首を傾げていた。

…会ってないなら来てないのかも。

嫌な予感があたらなければいいけど…。

何故かさつきとかが来ていそうな感じがするんだよね…。
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