いちばん!

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滝夜叉丸くんの顔を見ると、ウザいけど何故か嬉しくなる今日この頃。どうも、わたしです。
滝夜叉丸くん何してるんだろう、と園内をぶらぶら。っじゃないだろ!勉強しろよわたし!と言いたいところなんだけどやっぱり滝夜叉丸くんの自慢話を聞いた後で、ということで…


「あ…結城…」
「田村くん、こんにちは。」

廊下で田村くんに合った。なんか元気がないみたいだったのでどうしたのか聞いてみれば、今から委員会に行くらしい。そうか、今日は委員会だった。というかなんで田村くんは元気ないんだろう。体育委員なら全然気持ちわかってあげられるけど。


「今日もまた徹夜か…」

徹夜とかなんとかつぶやく田村くん。おいおい、しっかりしておくれよ。大丈夫か?すごく萎れてるよ?枯れ果てたアイドルなんてわたし見たくない!まだ果ててないけど。


「わたしにできることなら手伝おうか…?」

なんの委員会なのかはわからないけど、目の前で困っている人は放っておけない。というかなんか田村くんがわたしに助けを求めてる気がして。
田村くんの顔がぱあと明るくなった瞬間、田村くんの後ろから音もなく七松先輩が現れた。び、びっくりした!まさか七松先輩がそんな静かなに登場するなんて!聞いてないよ!


「千鶴!今暇か?暇だよな?」
「え?今は…」
「千鶴、体育委員会に来てくれ!!」

そう七松先輩は、わたしの耳元で言う…というより叫んだ。耳元でうるっせええええ!耳痛いよ!忍者ならもっと小さな声でもやっていけるよ!
耳を塞いでいれば、七松先輩に担がれた。またか!!でもわたしは学習していた。七松先輩には抵抗しても体力の無駄と命が危険だということを。


「田村くん、ごめん!また今度お手伝いさせて!じゃあ!」

去り際に見た田村くんの顔はファンには絶対見せたくない程に酷い顔だった。そんなに委員会嫌なのか。じゃあ、今七松先輩に運ばれてるわたしと変わって欲しいよ…。
案の定体育委員会のメンバーが集まるところへと連行された。またか、という顔をするメンバーにどうも、と会釈をする。また来てごめんね!文句なら七松先輩にお願いしますよ!




 

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