いちばん!

□おまけ・あとがき
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おまけ



二人で抱き合い、笑いあっていると、縄梯子がベシッと滝夜叉丸くんの頭に当たりながら降りてきた。上を見上げ
ると、暗くてよくわからないけど黄色い髪が見える。


「おーい、二人とも〜」
「いてて…、タカ丸さん…?」
「抱き合ってるところ悪いんだけど、風邪ひいちゃうよ〜」

その声に二人慌てて離れる。別に離れることもないんだろうけど、やっぱり恥ずかしい。助けに来てくれた、というより見られてた…、というショックの方が大きい。恥ずかしすぎる…。
穴から出ると、仏頂面な田村くんも居た。二人で助けに来てくれたのだろうか。

「ありがとう、ごめんね」
「滝夜叉丸の協力になることはしたくなかったんだが!仕方なく!」
「あーもういいじゃん、三木ヱ門。僕達のおかげで二人はくっついたんだから」

その斉藤さんの発言に少し…というかだいぶ引っかかった。

『僕達のおかげ…?』
「あっ…」
「今、しまった、って顔しませんでした?タカ丸さん」
「はあ…私はもう知らないよ。帰る」
「ぼ、僕も帰ろ〜っと」
「ちょっと待ってくださいタカ丸さん?」
「うわ〜ん!ごめんなさーい!」


その後、サエちゃんにも聞いたんだけど、忍たま四年の三人、体育委員とサエちゃんで協力して、わたしと滝夜叉丸くんを落とし穴に入れたと聞いた。その時は、わざと落としたって、滝夜叉丸くんに怪我でもあったら…って思ったけど今になると、皆わたしたちの事を思ってしてくれたんだ、と感謝の言葉しか出ない。それと同時に不運じゃなかったんだ!と安心。
わたしは周りの人に非常に恵まれている。そんなみんなと過ごす事ができてわたしは幸せです。



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