【黒子のバスケ】夢小説(中編)

□王子様は居候中2 氷室SIDE
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どうしてこうなったんだろう。
オレは内心冷や汗をかいていた。
昨夜は連れて行かれるままに木下さんの家に上がりこんでしまい、寝床を用意され、さらに今朝は朝食までいただいてしまった。

(女の子の家に泊めてもらうっていう選択肢はなかったはずなんだけど…)

あまりにも何不自由なくことが進みすぎている。
これには何か裏がある、と考えたほうがいいんだろうか。
けれど見たところ大人しそうな子だし、授業でも別段怪しいところはなかったし…。

いや!いやいや。
でも、怪しくなさそうな人を一番疑うべきだとアメリカ時代に教わった。
…とは言っても、この場合は女の子相手だからまたそれが判断を鈍らすのだけど…。


大学は滞りなく終わった。それはいい。
けれど今オレは本来の家へいく道と彼女の家へいく道の分岐点でもう何分も悩んでいる。
これじゃ傍から見れば不審者だ。
けれどこんなに早くもとの家へ戻るなんて、そんな選択肢を取るわけにはいかない。最低あと一週間は他のところで過ごそう。
……やっぱり彼女の家か。
いやでも、昨日は何事もなかったんだ。今日も何事もなければ、企みがあるわけじゃないと信じよう。きっと大丈夫だ。相手は女の子だし。
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