あまつき
□私の生徒会長様☆
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誰もいない屋上でひとりでお弁当を広げる。
彼から急な会議が入ったとの連絡がきたのはほんの数分前。
いつものように私はいち早く屋上に行き、彼が来るのを待っているのだ。
いつになく晴天。
空気が乾燥していて、少し涼しい。
綺麗な青空だ。
雲一つない青空が私をさらに孤独に感じさせる。
「あぁー…」
今日何度目の溜息だろうか。
すると、屋上のドアが重々しい音を立てて開いた。
誰だろうか…
もしかして彼が会議を終わらせて走ってきたのだろうか?
そんな淡い期待を抱きながらドアの向こうを凝視する。
しかし、そこからやってきたのは紺色の髪の青年。
「よぉ##NAME1##。」
片手をあげて近づいてきたのは篠ノ女紺だ。
うっわぁ…
よりにもよって…
こんなやつかよ。
苦笑いを浮かべる##NAME1##を気にもとめず、ぺらべらと紺は喋り出す。
「あれ、今日はあのひとと一緒じゃないのか?」
みりゃわかるでしょ。
「今日は会議が入ったの。」
素っ気ない言葉を吐きながら、広げていたお弁当のふたを閉じる。
「勿体無いじゃねぇか。」
紺はそう言うなり、ひょいと弁当箱を奪い去った。
「あ、ちょっと!」
慌てて手を伸ばすも、悔しいがリーチの短さが災いして掠りもしない。
「ちょっ、返してよ!」
あれは彼のために作ったものなのに…
「いいだろ、食べるやつは会議で来れないんだし。」
「かーえーしーてーぇ!!!」