輪廻サイクル

□すべての始まり
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すべての始まり

 寒い季節だった。地下で暮らすようになった今の時代、気温の差が感じなくなった。地下では温度調節もされ、寒さで凍えることも暑さで熱中症も倒れることもない。
 地下都市になってからは、だいぶ変わり貴族や奴隷といった者が生まれるようになった。そんな中、地下都市の中心に豪華な建物が建っていた。飾りや門は華やかで門の中には、噴水も立てられヨーロッパを思わせるような城だ。
 門の前に一人の少年が建っていた。少し伸びた黒髪に、くせ毛のようにボサボサとしていた。服装は黒のパーカーに、ジーパンと後ろから見たら普通の少年だ。
 少年は門の中へ入ると、二人の少年少女が快く向かいいれた。中に入ると外見と同じように華やかだった。白を統一にされていて、シャンデリアや大勢のメイド達が居て皇族の住むお城だった。
「久しぶりだね。友妃菜(ゆきな)、優希都(ゆきと)」
 昔から会っているような口調で青年が喋る。青年を案内する友妃菜と優希都は満面な笑みだった。
 友妃菜も優希都も顔つきがよく似ていた。黒髪にショートヘアー、綺麗な顔立ちで切れ目の優希都。ジーパンに白のカッターシャツ。紺色のネクタイをして清潔感が印象強かった。
 ゆったりとした白の服に黒のミニスカートの友妃菜。ウェーブがかかった黒髪につぶらな瞳で人形のように思わせる。
「久しぶりだね。幸久(ゆきひさ)」
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