Short-novel

□日直
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言ってしまった。
絶対、振られるよ。
立ち直れないなぁ…。


「………。」

珍しく日吉が驚いた顔してるよ。
嫌だったよね。


『ねえ!!今のは忘れてさ。もう行こう??』

沈黙とか苦手だし。
振られるの怖いし。



(( ガラッ ))

私は、鞄を持って出ようとした。
出られなかった。

『ひ…よし??』

日吉に腕を捕まれてます。
振られるのに、日吉に腕を捕まれて顔が赤くなる。

「俺は!!俺は、好きでもない人のためにこんなに仕事を引き受けたりしない。」


ふ‐ん。
そうなんだ。


『って、えぇ!?』




「俺も有栖川のことが好きだ。」

目頭が熱くなる。
泣くな、私。


『本当に??』

「ああ。」


(( チュッ ))

触れるだけのキス。
静かな教室にリップ音が響いた。


『好きだよ、若。』

「俺は愛してる、花憐。」
『バカ…。ひよっこ///』


私は、今世界で一番幸せかもしれない。


end.
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