Short-novel

□信用
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校門で彼女である花憐と待ち合わせをしていた。
校門に向かっていると、楽しそうに男子と話す彼女を見つけた。

ここで彼女を信じていたら、彼女は死ななかった。



知らないふりをして、校門に行った。

『待たせた??』

待たせたはずがない。
花憐は前を歩いてたから。


『ううん、大丈夫だよ。さ、帰ろ??』




何気ない会話で俺は、聞いてみることにした。

『ねぇ、花憐。さっき男子と何を話してたの??』

聞いたとたん、彼女は肩を大きく揺らした。

『………。対したこと……、じゃないよ。』

『ふぅん。俺には話せないことなの??』

意地悪に聞いてみた。

『…………。』

何か言ってほしい。
誤解をしてしまう。

『何か言ってよ。』

『…………。』


なぜ、何も言わない。
誤解しちゃうよ。

『俺には話せないことを話してたの!?花憐は俺に隠し事しているわけ!?』

つい、声を大きくしてしまった。

『…………。』

それでも何も言わない。
俺も限界だ。

『花憐は、俺のこと嫌い??あいつの方が好きなの??』

『………よ。』

『何。』

つい冷めた声で言ってしまった。

『信じてくれないの!?』
信じる??
あんなに楽しそうに話していたくせに。
信じろっていう方が無理を言っている。

『信じろっていう方が無理を言っているよ。』

突然花憐は叫んだ。


『もういいよ!!精市なんか大嫌い!!』

花憐は、叫んで飛び込んだ。


赤に変わった信号機の中に。



(( バンッ ))

花憐と物体がぶつかる音が響いた。
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