水色の糸

□救ってくれた
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「ぅあれ?ここ…?」

「あっ、姫野さん起きたー!?」

「い、いいい、井浦君!?」

「うん、井浦だよー」


え、えぇぇえええ!?
起きたら井浦君がいるって、え!?
夢!?
ででででも、なんかみた感じここ保健室ぽいしって私そんなプレイにも目覚めたの!?
……?保健室?
確か私、倒れたような。
あ、なんだ、倒れたから保健室にいるのか、あぁ、そうか。
あぁ、びっくりした、現実に井浦君がいるのにまだ夢でも井浦君のこと見るのかと思……
現実に井浦君がいる!?
私に付き添ってくださっている!?
え!?授業は!?


「い、井浦く、授業、は…」

「サボった!」


何故に!?
私ですか!?私のせいですか!?
私が倒れたばっかりに授業をサボらせてしまったんですか!?


「ご、ごめんなさ…」

「え?姫野さんなんであやまんのー」

「だ、だって、私のせいで、授業…」

「あー、姫野さんのせいじゃないよ、俺がサボりたかったの!」

「え…」

「姫野さんは気にしなくていいって!それにジャンケンしたしねー」

「ジャンケン…?」

「んー?気にしなくていいよー」


え、ジャンケン?
それに、ジャンケン、したし?
私の付き添いはジャンケンで決めたのか?
薄情者…
いや、そんなことしてもらうくらいなら最初から付き添いなんていらなかったんだけど。
傷つくだけじゃん…
居場所を探そうとしただけなのに…
あかねちゃんは大丈夫っていってくれたのに、性格だからだろうけど、ネガティブなほうにばっかり考えちゃう…
いや、こう考えるほうがむしろ普通だと思うけど。
うーわ、つらーい。
つらー…い。
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