memory

□7.本当の彼女
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…未だに、信じられない
やっと…目を覚ましてくれたと思ったのに

なのに
…なのに、ラビは

『キミ誰?』

『団服着てるってことはエクソシストだよな、新入り?』

…多分、私のことを覚えてない


レ:「…神様、」

やっぱり

やっばりこれって


レ:「私への、罰ですか…?」


…これから私は
ちゃんと、ラビの前で




ーーー笑っていられるだろうか




…今までと変わらず、接することが…出来るだろうか

あぁ、どうしよう
やっぱり




ーーー考えるだけで辛い




レ:「…参ったなぁ(苦笑)」


ガツッΣ

レ:「ったぁ…!!え、なに、誰!?」

…後ろから急に誰かに頭を殴られた
しかも手じゃないよ絶対
げんこつだったらこんなに痛くないもん、絶対
何か武器持ってるはずだ
…卑怯なヤツめ

「ここで何してんだテメェ、邪魔だどけ」

レ:「な゛っΣ」

…あぁ、分かったぞ
この言い草と声は確実に

レ:「神田…。」

神田:「…なんだ、その皺寄った顔…ケンカ売ってんのか。」
む…
なんですと?
今のは聞き捨てなりませんな

レ:「ちょっと!!何よそれ、ケンカ売ってきたのは神田でしょう?てゆうか今何で殴ったんですか、結構痛かったんだけど。」

神田:「……………。」

無言で夢幻を前に突き出す神田
……ちくしょう、これで私を殴ったな

レ:「神田くん?それね、刀なんだよ、対アクマ武器なんだよ?人に向かって使うものじゃないんだよ。てゆうか人殴るものじゃないんだよ。知らなかったのかな、長く教団にいるのに知らなかっ」

ゴチっ

レ:「いっったぁぁぁ…!!何するのよ痛いじゃんかっ」

今度はげんこつ…!!
何なのほんとに…!!

神田:「お前がシケた面してるからだろ」

レ:「…へ、」

神田:「いつもヘラヘラ笑ってるのはどうした、お前がその顔だと気持ちわりぃ」

レ:「気持ち悪いって…!!それはちょっと酷いんじゃないかな?いくらキミに慣れてる私でも傷つくんですよー」

…でもなんとなくわかった
やり方はちょっと
…いや、訂正しておこう、
かーなーり、間違ってるけど

だけど、神田なりに心配してくれてて
元気づけようとしてくれてるんだ
…もんのすごく不器用な、神田なりのやり方で


レ:「…神田くん神田くん、」

神田:「…あ?」

レ:「…すっごく分かり辛いよ。私じゃなかったら気づいてもらえてないよ?」

神田:「テメェ…人がせっかく…」

レ:「ふふっ、ごめんね、でもありがとう(ニコッ)ちょっと元気出たよ」

神田:「…ならさっさと行け、俺の邪魔をするな。」

レ:「えー、邪魔はしてないでしょー、瞑想するなら私静かにしてるから大丈夫っ」

神田:「…存在自体がじゃ」

レ:「それ以上言ったら本気で怒るよ(ニッコリ)」

…全く
いい加減少しは愛想良くなかったどうよ
なんでこれでいてあんなにモテるのかな

レ:「てゆうかねー、この場所(桜の木の下)教えてくれたの神田でしょ?それなのに邪魔は無いでしょう邪魔は。だったら初めから教えるなって話だよ?」

神田:「………………。」

…おっと
もしかするとこれは

レ:「…正論だから返す言葉無いんでしょ。」

神田:「!!!!」

レ:「お、当たっちゃった♪」

神田:「…もういい、静かに出来ないなら本気でどっか行ってくれ、気が散る」

レ:「ごめんごめん、静かにしてまーす(苦笑)」

神田:「……………。」

レ:「……………。」

神田:「…………………。」

レ:「……………………………。」

…無言って辛い
物凄く辛い
神田ってば本気で瞑想始めてるし
集中してるっぽいし
…邪魔したら100%怒るだろうし
あぁ、来る場所間違えたかも

神田:「………あの兎か。」

レ:「…え?なに、ウサギ?」

神田:「万年発情兎」

レ:「…あぁ、ラビのこと(苦笑)」

…この言葉で通じてしまう私ってなんだろう、と時々考えてしまう
答えは簡単
神田との付き合いが長くて
性格とか熟知しちゃってるから
…そんな自分が時々怖くなります、はい

神田:「お前のシケた面の原因が万年発情兎かって聞いてるんだ俺は」

レ:「…お、鋭いですな、なんで分かったの?」

神田:「…あのバカと何か無い限りお前はここにはこねぇだろうが」

レ:「あー…確かに、そうかも(苦笑)」
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