memory
□17.限界
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ア:「あ、レイラ、」
レ:「アレン君…。いつ帰って来たの?」
ア:「あぁ…、昨日の夜遅くです。任務地を出たのが遅かったので時間かかってしまって。挨拶しようかとも思ったんですけど…さすがに皆寝てると思って(苦笑)」
レ:「そっかぁ、じゃぁ改めてお帰りアレン君。」
ア:「…うん、ただいま。」
レ:「けがは?してない?」
ア:「はい、大丈夫です。」
レ:「そっか、ならよかった。」
ア:「あ、そうだ。葵さん、どうですか?」
レ:「?どうって、」
ア:「体調です。あれからなんかこう…」
レ:「あぁ!大丈夫、変わったことは起きてないみたい。寧ろ回復し始めてて病室抜け出して婦長さんにこっぴどく叱られてたくらい(クスッ」
ア:「え…そうなんですか(苦笑)」
レ:「うん。だから今のところはそこまでびくびくしなくても大丈夫みたい。」
ア:「それならよかったです、ちょっと安心しました…。…………、」
レ:「?どうかした?」
ア:「レイラは…どうですか?」
レ:「え…、」
ア:「ラビとは…」
レ:「あぁ…(苦笑)うん、相変わらずだよ?一週間や二週間でどうにかなってるなら…ね、」
ア:「そう、ですよね…」
…………ラビの記憶はきっともう戻ってる
このことに気づいてるのは
私だけ…なのかな、
ア:「ラビと早く元の二人に戻れるといいですね」
レ:「………無理、かなぁ」
ア:「…え?」
レ:「もう、元には戻れないんじゃないかなって。」
ア:「やめてくださいよ…。そんなこと、言わないで下さい。」
レ:「アレンくん…」
ア:「大丈夫です、きっと。ラビなら必ず思い出します。それに…約束だってしたんですから。」
レ:「約束?」
ア:「はい。ラビと約束したんです。諦めたりしないって。それだけはしないって。」
レ:「…………っつ、」
ア:「だから…大丈夫。レイラまで諦めるようなこと、言わないで下さい…。ね?」
レ:「……うん、そうだね。」
……うん、ちゃんと思い出してくれてるよ
私のことちゃんとわかってる
………それでも、ラビはきっと…
私じゃなくて、
ア:「レイラ?」
レ:「あ…、ううん、なんでもない。」
ア:「そうですか?ならいいんですけど、」
レ:「うん、大丈夫だよ。」
ア:「あ、そうだ、レイラさえよければお昼ご飯一緒にどうですか?」
レ:「え?」
ア:「リナリーと約束してるんです。レイラもよかったら、」
レ:「あー…、私はいいや。この後葵ちゃんのお見舞い行くつもりだったし…二人の邪魔しちゃうのもやだし。」
ア:「邪魔だなんてそんな、」
レ:「いいのいいの、気にかけてくれてありがとね?じゃぁ…、また。」
ア:「はい、また。」
京:「おっじゃましまーすっと、」
コ:「…、ノック位しようか?」
京:「えー、面倒。」
コ:「ただドア叩くだけでしょいくらもかからないじゃないか」
京:「もーいいじゃん元々この時間に俺が来るのわかってたんだからさぁ、ほら見てよ時計、2時ピッタ!さすが俺ー♪」
コ:「はぁ、もういいよ。それで?話っていったい何なんだい?」
京:「そうそう、えーとね、直球に言えばあれだ、昨日のラビの暴走事件はもう聞いてる?」
コ:「その話か…、うん、詳しいいきさつはまだよく知らないけど耳には入ってるよ。」
京:「あ、そうなの?もうラビと話したとか?」
コ:「一応はねー…、でも困ったことにむしゃくしゃしてたから殴った』としか言わないんだよねー…」
京:「………まさかそれしん」
コ:「信じるわけないでしょう、僕のこと馬鹿にしてる?してるよね?」
京:「………いや?」
コ:「あからさまに目逸らしたね今。」
京:「ごめんって。」
コ:「はぁ、婦長からはその場に君とレイラちゃんがいたって聞いてたから近いうちに話聞こうと思ってたんだけどね。なんだってそんなラビが怒ることになったんだい?彼そんな短気じゃなかったよね?」
京:「んー…まぁ俺もレイラも最初から最後まで見てたわけじゃないから断言はできないんだけどね?」
コ:「だけど…なんだい?」
京:「少なからずこれが関わってることは間違いないかなーって。」
そう言って、俺はあの日ラビから受け取ったものをコムイに渡した
コ:「…写真のネガ、だね。え、これと何の関係があるって言うんだい?」
京:「…それ、中に入ってるのレイラが襲われた時の写真。」
コ:「!!中身…確認したの?」
京:「いや?してないよ。」
コ:「………ごめん、わかるように説明してくれる?頭が追い付かないんだけど…」
京:「あー…じゃ順を追って説明するわ。」
コ:「それができるなら最初からそうしてよ」
京:「コムイがむくれたとこで可愛くもなんともないよ?むしろキモイ(ニコ」
コ:「わかったよ、もういいから…説明よろしく…」