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□16.新たな決意
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葵:「約束…?」

京:「うん。俺がこっち戻ってきたとき、レイラとラビで大喧嘩してたって話したよね?」

葵:「うん、聞いてるよ。」

京:「その時に、レイラのこと泣かせたら俺が放っておかないから覚悟してネって…そうゆう約束、してるんだよ。」

葵:「そう…だったんだ…。」

京:「うん。だからね、俺はもう引かない。本気で行かせてもらうってきめたんだ。あそーだ、あとこれ。」

葵:「なに?」

京:「クッキーです。」

葵:「…例の激マズってゆうアナタの失敗作ですか。」

京:「アレハヒトニタベサセラレルヨウナシロモノジャアリマセン。」

葵:「…どれだけ不味いかよーくわかる言い方だね。」

京:「もーあれさぁ、ぜんっぜん減らなくて困ってんだよねー、いっそのことラビに食わせてやろーかとも思ったんだけどよろしくないよなそーゆう八つ当たりって思って。」

葵:「うん、よろしくないね。」

京:「だから安心してよ、それなんも入ってないしフツーに美味しいから。単純にね?たまにはフツーの美味しいクッキー食べたいなぁって思ってー、買ってはみたもののなんかお腹一杯になっちゃってー、だからね?」

葵:「…だから?」

京:「余ったからー、あげるっ(ニコッ」

葵:「ほぅ、私は残飯係ですか?」

京:「ちがうよー、入院してたら中々食べたいものも食べれないでしょー?女子って甘いもの好きだし葵ちゃんなら食べるかなーってひらめいちゃったんデス。」

葵:「女子なら皆甘いもの好きなんてのは偏見だ。」

京:「え、ごめん、葵ちゃん甘いのダメだった?」

葵:「大好きです。」

京:「即答じゃんか。ま、何にせよこーゆーの食べたらちょっとは元気でるでしょ(ニコッ」

ジジ…ジ

葵:「…鳴ってるよ?」

京:「あー、うん。はいはーい、京でーすっ」

リーバー:『悪い京、戻ってきてくれ』

京:「えー。俺まだ30分は休憩時間あるはずだよー?なぜ。」

リーバー:『よしわかった、簡潔に言おう。室長がまた逃げた。』

京:「…………コムイのやつ懲りないねぇ」

葵:「……京、笑えてないよ、真っ黒だよ」

リーバー:『至急提出しなきゃいけない資料あるんだよ、手伝ってくれ!!』

京:「もー…しょうがないなぁ、探してあげるから班長は自分の仕事進めててー」

リーバー:『悪い、助かる!!』

京:「…と、言うわけで行きますねー。」

葵:「うん、頑張って(苦笑)」

ぽんっ

葵:「え、」

京:「ちゃんとイイコにしてたら京ちゃんが特別にイイコイイコしてあげマス。」

葵:「いらんっ」

ペシッ

京:「いやんっ」

葵:「気持ち悪いっ」

京:「即答?そんな即答でいらんとか言わなくてもいいでしょーよ。しかも払わなくていいじゃん。つれないなぁもう。って…寝る準備早くない?そんな頭まで布団被っちゃう?」

葵:「いーから早くコムイさん探しに行きなさい」

京:「あーそうだった、じゃ、また来るね。」






葵:「…………っ、もう/////」

気付いて、しまった
私…いつの間に、
…でもこれで、

葵:「…なんの障害もなく、二人のために動けるよ。」











アキラ:「あ、ラビ君」

ラ:「…おぉ、アキラか」

アキラ:「…どうしたの?」

ラ:「え?どうしたって?」

アキラ:「なんか…怖い顔してる。」

ラ:「…あぁ、実は腹壊しちまったみたいで…痛すぎて?」

アキラ:「ちょっとだいじょぶ?なにか薬とか、」

ラ:「あー、大丈夫さ、トイレ行きゃなんとかなるっしょ!じゃなー」

アキラ:「え、あっ。…………へんなの。」







……やべぇなぁ、俺そんなに顔に出てた?
腹壊したなんてのはもちろん嘘だ
……昨日の京との話が、結構……きてる
でもそれは全部
俺が受け止めなきゃいけない事実なんだって、わかってる
その上で、俺は…
このまま…レイラに嫌いになってもらおうと思った
守ることができなかったのも
さんざん泣かせて、傷付けてきたのも
……全部、俺だ
…そんな俺がレイラの側にいていいはずがないんさ


でも
……それでも、今の俺に出来ることが…ある
それだけは…俺の手で、やりたい
そうじゃないと…


ラ:「気が済まねぇさ…」





ラ:「新」

新:「?…あぁ、ラビ!久しぶりだね、どうした?」

ラ:「…ちょっと話あんだけど…いい?」

新:「あー…うん、ちょうど暇してたとこだし大丈夫。何?」

ラ:「ここじゃ人多くて話しにくいさ、場所変える。」

新:「あ…はい、おっけ。」

なんなんだ…?
急に会いに来たと思ったら話があるって
葵関係のことか?
それとも…
いや、こいつまだ思い出してないはずだ、それはない
だとするとやっぱ葵か…
何にせよ面倒なことにかわりねーなぁ








新:「…せっかく談話室来たんだし座らない?」

ラ:「いや、いい。長話するつもりもねーし。」

新:「あ、そ」

ラ:「回りくどくしても時間の無駄だから本題に入らせてもらうさ。」

新:「…どーぞ?」

ラ:「ネガ。渡せ。」

…!
待った…
こいつ…なんで、
あのこと知らないはずじゃ、

ラ:「持ってんだろ?あの時の写真。出せよ。」

新:「写真って…なんの?」

ラ:「…そう言うと思ってた。」
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