ナマモノ小説
□瞬き
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光一の反応が可笑しくて、剛は笑いながら腕を回した。
もう一度キスしようと、ゆっくり近付けた唇を、物凄い勢いで塞がれた。光一からの性急なキスに、剛は焦りながらも応える。
久し振りのキスに、身体中に甘い痺れが走り、一気に身体が熱くなるのを抑えきれない。
ヤバい…こんな……アカン…って…!
キスだけなのに、どうしようもなく感じてしまい、剛は、縋りつくように光一に身体を預けた。
「剛…?お前…大丈夫か?」
「ん…」
くたくた…と力無く自分に縋る剛に、光一は慌てて聞いた。
「ごめ…。なんか…光一とのキス…久し振りやから…」
そういって熱い吐息を零しながら、恥ずかしそうに顔を赤らめる剛に、光一の心臓は激しく鼓動を打つ。
「お…俺も俺も俺も…っ」
自分もそうや、と言わんばかりに連呼する光一に、剛はわかったわかった、と笑う。
「なぁ…、この後なんかある?」
剛の髪にキスしながら光一が尋ねる。
察した剛は、一瞬顔を赤らめ、光一の顔をじっと眺め見た。
熱の籠もった瞳で自分を見つめる光一に、胸が高鳴る。
本当は寂しい誕生日の払いせに、時間を空けて焦らしてやり
たかったのだが、自分も光一が欲しくて限界だった。
「なんもないよ…」
言い切った瞬間、ソファに押し倒された。
慣れた手つきで服を脱がしにかかる光一に、剛が抗う。
「ちょっ…と、待っ…ここで?」
ベッドで…と促す剛に、光一が首を振る。
「アカン?ベッドにいくまで我慢出来へんねん」
「……………」
余裕のない表情で、剛の承諾を待つ光一に、呆れたように笑うと、しゃあないな…と、剛は光一に手を伸ばした。
END
甘い2人…(*^∨^*)