story*

□暑い夏の夜の出来事
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「ただいまぁ・・・。」
仕事で心底つかれきった重い体を引きづりみんながいるであろうリビングに向かう。

お帰りー!!とギグァンがいつもとおんなじ笑顔で迎えてくれた。ご飯、今ちょうど並べたんですけど食べますか??とドンウン。向こうではヨソプとドゥジュンが早速その料理に飛びついている。

「うん、たべ・・・」


あれ?ヒョンスンは?

お風呂?それか、出かけてるのか・・・

「あ、ヒョンスニヒョンは寝室にいますよ。たぶんもう寝てます。お腹すいたな〜、けど眠い〜って言って、一時間前くらいに部屋に入ったっきり物音ヒトツしませんから。」
ヒョンスンを探しているのがわかったのか、勘の鋭いマンネはそう言う

「そ、そうか。ん〜、じゃあ俺もとりあえず風呂行って着替えて寝るわ。ご飯、もしあいつらが全部食べ切れなかったら明日の朝にでも食べるから置いておいて。」
「分かりました、お疲れさまでした。おやすみなさい♪」

おう。そう言うと
浴室ではなく、寝室へと体を運ぶ。



ガチャ−



真っ暗で静まり返った部屋には
秒針の音と扇風機が首を振る音。それと、愛らしい色をした寝息

そーっと寝息のする元へ歩み寄り覗き込むと、そこには、月の光に照らされた

ホワイトブリーチの髪

白玉のような肌

美しいもの

が体をすっぽりタオルケットに隠して、気持ちよさそうに寝ている。






チャン・ヒョンスンは赤ちゃんのように寝返りをうつ。


「ちょっ・・・」




荒っぽくはずされたバスタオル



それを機にあらわになった真っ白い足と少し汗をかいた肌


疲れた俺の心臓がドキンッと高ぶるのが分かった




「ほんと、やめてくれよな・・・」

俺を煽るのは起きてる時だけにしてくれよ。そんな無防備な姿じゃ今すぐ抱けっていってるようなもんじゃないか。俺の理性がそんなに強くないの一番分かってるのはお前だろ・・・?

自分の中で葛藤が繰り広げられる。

襲ってみるか?・・・でもそしたら、当分は口聞いてもらえないよな〜、それはそれでつらい。


「隣で寝るくらい、いいよね?」
襲ったりしないから!!と、自分の中で約束して、天使の隣に静かに横たわる。


幸いあいつは、俺とは逆に向いているから、唇に惑わされることはなさそう…ホッ








・・・。いくら、こっちを向いてないからと言っても、この抱きつきたくなる背中はなんなんだよっ!!







プツリとなにかが切れた音がした。



「・・・ゴクリ」


ゆーっくり、そろーっと右手を、妖しい腰に伸ばす・・・





あとすこs―

「やめて、暑い」

「どぅわぁあっっ!!」

ガンッ!!!
驚きのあまり、勢いよく離した右手が見事にベットの天井にヒットした。


「・・・っぃってぇ」
「kkk・・・パボヤ。」
「起きてたのかよ。」
「そりゃあ。野獣なラッパーさんに襲われそうになったからね」


さっき自分がしようとしたことを見抜かれてたと思うと急に汗が出てくる。
恥ずかしくなって、反対を向く。





また、空間が沈む
カチッカチッカチッカチッ


「もう、寝た?」



ギギギとベットが軋む音ともに腰に回される腕



これなら、いいよ


そう言われたような気がした


背中に感じる小さな寝息



回された腕に自分の腕を重ねてみる・・・
自分とはあまりにも違うから若干の恐怖すら感じた。

俺は、もしかしたら、愛しちゃいけないものを愛してるのかも。今、背中の向こうで寝てるのは、もしかして、チャン ヒョンスンじゃなくて天使なのかな。


あぁ・・・もういいや、今はこのままでいたい。



頭は、疲れと香りにやられて、動かなくなったみたいだ。






そこから、眠りにつくのにそう時間はかからなかった。
――――――――――――――――――――――――――――――――

「・・きろ!!起きろー!!」
「・・・んー・・・うぇ!?」


目覚めたその先いたのは、すごい顔したゴリラ。背中には、いたはずの天使もいない。

「お前!今何時か分かってんのか!?早く起きて、早く準備しろぉおおおお」


言われるがままに、すばやく用意して、車に乗り込むと、真ん中の列に寝癖かセットかどっちよく分からない感じの髪型をしたヨソプとケータイを眺めるドンウンと、その隣には、目がほとんど開いていないギグァン。後ろの席に、天使を発見。

まぁ、必然的に隣に座ることになるわけで。
ああやって抱きしめてくれたけど、多分寝てたよなあれは・・・やっぱ昨日のこと怒ってるかな・・・

「お、おはよ。」
「フフ、変な奴・・・なんで緊張してる?」


え・・・なんでって
もしかして、昨日のアレ覚えてない???

「え・・・昨日のこと、おぼえて・・・」

スッっと引き寄せられて

「今夜は、一気にガブッっとよろしくね〜」
そう、耳打ちされた。

「パッ、パッ、パボャー!!!」

「パボはお前だよ!静かにしろっっ!!」
「ドゥジュン・・・ご、ごめっ汗」
「kk・・・やっぱパボ。」



クスクスと笑うヒョンスンはやっぱり、美しくて、可愛くて。
早く、夜がこないかなと逸る気持ちを抑えながら、仕事に向かった。

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