ココロ

□17. 高低差がありすぎると耳キーンってするけど受験生はみんな鍛えられてるんだね。
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ヒソカのところで少しゆっくりした後、夜景のことを思い出し見に行くことにした。

なんか1人じゃ寂しいからギルにはそのまま一緒にいてもらい飛行船の外を眺める。


「すごく綺麗だね!ギルふかふかで気持ちいいし」


ベンチに座ってギルにもたれて一緒に夜景を見る。


「試験疲れましたか?」

「疲れたかな…ほとんどギルに任せっきりだったけどね。でも、受けてるだけで疲れるのもあるかもしれないね」


体力的にはまだまだ有り余っていて辛いわけではないが、精神的やはり来るものがある。

憧れを前にして平常心でいろという方に無理があるからこれについては仕方がない。

ギルの毛並みと体温がぽかぽか暖かくて睡魔が私に襲いかかり、だんだんと瞼が重くなっていく。


「眠るならこんなところで寝ないで部屋にいきませんか?せっかく用意してもらったんですし」


そんなギルの呼びかけはもはや私の耳になど届くことはなくギルに身を預けて微睡みの中に溶け込んだ。



ーーーーー



ヒカルさんは私の背中で寝息をたてているため動くに動けなくなってしまった。
「こんなところで寝てなにかされたらどうするんですか…」と呼びかけてみたが全く起きる気配がない。

あれを使いたいが残念ながらまだ時では無さそうだ。

彼女自身も試験を受けること自体が疲れると言っていたからそれも仕方がないことだろう。

困っていると1つの気配がだんだんと何かが近づいてくるのを感じた。
気配を消しているようだが一応私は獣のため匂いでわかる。
そしてそれがキルアさんだとわかり、少しの希望が見えてきて少しほっとした。


「ヒカル姉?なんでこんなところで寝てるんだ?てかギルは枕になってるし」


彼には私の言葉が通じないためにクゥーンと鳴くと何かを察してくれたようだ。


「こんなところで寝たら風邪引くぞー?ヒカル姉いろいろと目をつけられてるからここにいたら危なそうだし」


そう。彼女が絡んでいる人物が少し異端なために変に目立ってしまっているのだ。
それがダメとは言わないが言動や行動をもう少し考えて欲しいものだ。

すると異端の一人がやってきたようで背後から「やあ♦」と声をかけられた。


ああ、キルアさんに申し訳ないことをしてしまったようですね。

そうこうしているあいだにもう一人も集まってしまったようで背中の重量が消えた。


「ひ、ヒソカ!」

「そんなに警戒しないでおくれ♠ボクはヒカルを回収しに来ただけさ♦あれ?ギタラクルなにしてるんだい?」


ヒソカさんから殺気が漏れ出し、イルミさんはちゃっかりヒカルさんをだき抱えていた。。


キルアさんは警戒して壁の方まで後ずさった。
それが1番正しい判断だが彼はヒカルさんのことを気にかけているようだ。

巻き込んでしまって申し訳ないです。


「ヒカルはボク達が回収していくね♣」


ヒソカさんはさも当たり前のようにキルアさんに告げると何処かへ歩き出した。
このままここでヒカルさんを寝かせておくにも行かないためキルアさんに心の中で謝りながら二人のあとを追いかけた。
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