*厨ニ病企画

□幸せになる
1ページ/1ページ


「FBはさー、なんかやりたい事とかあるの?」

何てことない雑談だが
こういうときは大抵、自分が聞かれたいから
質問をするというのが人の心理というもので

それに習って俺も
特にないよ、と返したあとに問いかける

「俺さ、魔法使いになりたいんだよね」

彼の唐突な発言はいつものことだが
この回答は予想打にしていなかった

「『きっくんついこの間まではヒーローになりたい』って言ってなかったっけ?」

そう、つい先日も
急に『ヒーローになりたい』だなんて夢を熱く語っていたのだ

内容は強いからだの、
なんだのと言っていたが
話が進むにつれ

最終的な理由は『FBを守りたいから』だそうな


一体何から守るのか

その根本の部分を聞けば
言葉につまるきっくんに

詰めが甘いと笑ってしまったことは覚えている

ヒーローなら俺じゃなくて
ちゃんと世界を守りなさいって話で


そして、今日のこれ。
つまりは何かの意図があると思うのだが

「で、きっくんは魔法使いになって何がしたいの?」

よくぞ聞いてくれたと言わんばかりに
手を振りかざして熱弁する

「世界をつくるんだよ!」

「それ魔法使いじゃなくてもよくない?」

半ば呆れながらも口にすると、
人差し指で チッチッチッ とジェスチャーをする

「正確には、作り変えるんだ」

お、少し今回は方向が違うようだ

「へぇ、どんな風に」
興味深くなり
話を掘り下げる

「幸せになれる世界」

確かに、そんな世界あったら
すごいけれど

「でも、幸せって人によって違うくない?」

またもやもっともなことを言われたきっくん

「じゃあFBの幸せって何だよ!」


うーん、と悩む
言われてみれば難しい…

「ゲームがいっぱいあって、きっくんも、あろまもえおえおもいて…ピザも!あとは…」

人が折角真剣に考えているのに
きっくんに爆笑される

「何笑ってんのさ!」

思わず声も大きくなってしまう
ひとしきり笑ったあと、彼は口を開く

「だってさ、FBそれ今とそんな変わらないじゃん」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ