GS トリップ１
□モデルSide瑛
2ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
夏休みが終わり、學校が始まったある日
一緒に帰ろうと声をかけ喫茶店に寄る事になった。
俺も気になっていた店に行きたいというから、好都合。
でも運悪くそこは、葉月さん行きつけの・・・というか、おそらく撮影スタジオの近くの店だった。
悪い事は続くもんで、
葉月さんに会い、ゆかりはまたモデルを頼まれてしまった。
しかも話の流れから初めて会った時から葉月さんは、ゆかりの事を気に入っている。
ゆかりは鈍感だから気が付いていないけど、かなりはっきり言ったから間違いない。（普通気が付きそうなもんだけど）
だからこそモデルなんて断って欲しいのに俺から出た言葉は
「やれば良い」
自分にムカついて仕方が無く泣きそうな顔のゆかりを店に残して帰ってしまった。
あんな顔させたい訳じゃないんだ。
結局ゆかりはモデルを引き受け撮影は無事
終了したそうだ。
そして
これからも葉月さんの相手役だけという約束でモデルの仕事を受ける事になったと知らされた。
「葉月さんと一緒の仕事以外はやらない約束だから」
ゆかりは、言い訳のように説明してきたけど必ず葉月さんが一緒にいると言うことが俺にとって大問題なんだ。
2人がこれ以上接近するなんて・・・
俺はその日何度目かのため息を吐いた。