薄桜鬼 現代 斎藤妹

□妹との出会い
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とりあえず、さくらに手を貸し立ち上がらせ、もう一度怪我が無いか確かめた。

「あの・・・私、昨日からこの家でお世話になる事になったさくらと言います。
一応、齋藤さんの妹になります」

「へえ、さくらちゃんか、可愛いね。一君には勿体ないな」

総司は、そう言いながらさくらの顔を覗きこんだ。

「総司、そんなに近づくな。怖がるだろう。それに勿体ないとは、どういう意味だ?」

「そのまんまの意味だよ?料理も上手みたいだし。可愛いからね。
ね、さくらちゃんって何歳?」

「14歳です」

「ふうん、中学生か。僕は全然OKだよ」

なにがOKなんだっ

「あの・・・あなたは、齋藤さんのお友達なんですか?」

「ああ僕?そう一君の大親友の沖田総司だよ。よろしくね」

いつから大親友になったんだ。

「はい、よろしくお願いします」

「さくら、この本をしまっていけばいいのだな?」

2人が話している間に本だなを直し本を入れ始めた。

「すみません。齋藤さん大丈夫、自分でできます」

「そう言って今のような事がまた起きたら困る」

「すみません・・・」

「一君、もう少し言い方があるでしょ。さくらちゃん、僕も手伝ってあげる。
みんなでやれば早く終わるよ」

「・・・ありがとうございます」

「うん、良い子だね」

3人で片づけたら、本当にあっと言う間に終わった。

「ありがとうございました。なんかいっぱい手伝って貰っちゃってすみませんでした」

「いいよ。そんなにお礼を言わなくても。
それよりさ、みんなでご飯食べに行こうよ。

・・・一君、奢って」

「いえっ齋藤さんに出して頂くなんて、私が出します」

さくらが慌てて言うが

「年下の女の子に出して貰えないよ。
こういう時は男が出すもんなの」

「そうなんですか?」

「そういうもんなの。出掛けるならさくらちゃん用意があるでしょ。僕たち下で待ってるからね」

総司はそう言うと俺を押しながらさくらの部屋から出た。


「ね、一君どうして彼女が一君の妹になったのさ?」

聞かれたので彼女の父が亡くなって、身寄りが無い為古い友人である父が引き取る事になったとだけ話した。

「ふうん、でも呼び名は齋藤さんなんだ。
それってなんだかさ、自分の家じゃ無いって言ってるみたい。
それにすごい気を張ってるでしょ彼女。まだ中学生なのに疲れるだろうな。
ところで一君さ、昨日の・・・」

話していると総司が急に話しを変えた。
するとさくらが階段を降りて来た。

多分ドアが開く音でもしたので話題を変えたのだろう。
相変わらず、鋭い奴だ。
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