薄桜鬼 現代 斎藤妹

□2人の関係は?
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さくらの返事を聞きたくもあり、聞くのが怖くもある。

さくらは俺をじっと見つめると小さな声で答えた。

「嫌では、無いです」

「・・・・・」

最悪の言葉を覚悟していた故に、驚きの余り言葉を失ってしまった。

「あの、兄様?」

さくらが心配そうに、俺の顔を覗きこむ。

「あの私、ごめんなさい」

「何故、謝る。俺と恋人同士になるのはやはり嫌だと言う事なのか?」

先ほどの「嫌では、無いです」は取り消されてしまうのか?

「いえ、そうでは無くて、兄様の動きが止まってしまったので、私なんかマズイ事言っちゃったのかと思って」

「それは、杞憂だ。嬉しさのあまり止まってしまったのだ」

そして大きく息を吐き出し

「その出来れば、2人の時は名前で呼んで貰えないだろうか。それから親父には俺から説明する。黙っているとややこしくなる」

しかし、さくらはうちの養女だが結婚できるのであろうか?

「あの・・兄・・一さん、実は私というかおじ様もなんですが、黙っていた事があるんです」

「なんだ?」

「あの実は私、学校では齋藤姓を名乗っていますが、戸籍は養女では無いんです」

「なに?」

「海外に独り身のおじが居て、一応そのおじの養女にしたほうが色々不都合が無いだろうっておじ様と弁護士さんが決めまして・・・私、兄妹では無いんです」

「それは、まことか?」

「はい、でも学校は書類を出す際、不都合があるからと齋藤姓を名乗っていただけなんです」


俺たちは兄妹では無い。


・・・・


「さくら、それならばもう一度はっきり言わせてもらおう。
俺はお前が妹としてでは無く、好きだ。付き合って欲しい」

するとさくらは
「私も一さんが好きです。お願いします」

笑いながら返してくれた。

そんな可愛い俺の妹、兼、恋人にキスをそっと落とした。





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