薄桜鬼 現代 斎藤妹

□はじめ兄様の悩み
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珍しく俺はどうすれば、良いか?と悩みは続く。
元々長く悩む性格では無いと自負しているが、今回はお手上げ状態で夜も遅くなってしまった。

それは来る3月14日のホワイトデー。

話は数時間前に遡る。
いつもの如く、家を訪れていた総司に「ホワイトデーもうすぐだね」と言われ、その時にその存在を思い出したのだった。

しかも「一君の事だから、ホワイトデーの存在自体忘れてるでしょ?いくら妹からの義理でもお返しくらいしなきゃ駄目だよ」と言われたからだ。

総司にはまだ、俺たちの想いが通じ合っている事がバレていないようで
「僕は本気のプレゼントを選ばなきゃな」
なんて戯言まで言い出す。

余程、さくらはもう俺のモノだからお前からのお返しなぞ要らぬ、と言い返そうかと思ったがここは耐え、質問をぶつけてみる。

「もしも恋人同士ならどういった物を贈るのだ?」

「そりゃ、やっぱりアクセサリーじゃない?自分が選んだ物を彼女が身に着けるのって嬉しいし、彼女も喜ぶと思うよ・・・一君、そういう相手いるの?」

ニヤニヤと聞いてきた。

「今後の為に聞いたまでだ」

意外にも「ふうん」と返事をしてそれ以上は聞いて来なかった。

そして今

《アクセサリー・・か。総司の言うう通り、俺の選んだ物を身に着けてくれるというのは嬉しいかもしれぬ》

そう思いネットで色々探してみるが、この春から女子高生になるさくらに似合うような物は見当たらない。

それにアクセサリーをプレゼントして毎日着けてくれたら嬉しいが、そのような物を学校にしていって良いとは思えぬ。

いつも持ち歩けるような物が良い・・・

1人悩んでいるとドアが叩かれた。

「兄様?」

「どうした?」

「灯りが点いているからまだ寝ていないのかな?と思って」

そう言いながらカップを2つ手にしたさくらが現れた。

「どうかしたのか?春休み中とはいえ、夜遅いぞ」

「なんだか、眠れなくて。ホットレモネードを淹れたので一緒にどうかな?って思って」

「ああ、ありがとう貰おう」

そう言い部屋に招き入れソファへ促した。
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