薄桜鬼 トリップ
□変わりゆく日々
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ある日の夜の事、ウトウトとしていた処喉の渇きで目が覚めた。
――千鶴さん、見当たらないな――
私と同じように喉が渇いたか、厠にでも行ったのであろうと思い、自分も部屋を出た。
部屋を出たところで、一さんの姿が見えた。
一さんの部屋は監察方の部屋なのに・・・?
「どうした。こんな時間に・・・何かあったのか?
屯所は男ばかりだ。夜に気易く出歩くのではない」
咎めるような口調に思わず下を向く
「ごめんなさい」
「怒っているのではない。心配なのだ。わかってくれ」
「はい・・・一さんこそ、どうしたのですか?
監察方の部屋は離れていると思うのですが」
「斎藤組長と土方副長と話していたら遅くなった」
話していると広間から言い争う声、そして大きな音が聞こえてきた。
何事かと2人で広間へと向かうと、そこには山南さんと千鶴さんが向かいあい、足元には小さな小瓶が転がっていたのだった。
見ている間に山南さんの髪は白く変化していき、千鶴さんへと襲いかかるように見えると、
一さんは素早く山南さんの脇へと走り刀の峰で一撃を投じた。
ゆらりとした様子で山南さんは一さんに身体の向きを変え
「君は・・・監察方の・・・話は早い、私を殺し実験は失敗だったと土方君に伝えてください」
「くっ、ですがっ」
「さあ、早くしなさい。・・・総長命令です。
やりなさい」
すごい勢いで一さんに詰めった。
そして広間へと集まってくる足音を確認した私は
「誰か!早く来てくださいっ」
この状況をなんとかしなくては
「さあっ早く殺しなさいっ」