□文化祭
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「本当に・・・来るつもり?」

「ああ・・・だめ、か?」

珪君に、そんな目で問いかけられてダメって言える人は存在しないだろう。

今日は文化祭当日。一般参加Oだから朝から学校に見に行くと聞かないのだ。

「体調が万全じゃないだろ、お前」

結局私は2日間休まされて珪君の監視でゆっくり寝かされご飯を食べさせられた。
これならと参加しても良いと言われて今週からずっと登校している。

「もう平気」

「佐伯君が居なくなってから、告白が増えて困ってる。今日は外部からの告白もあるぞ」

うっ・・・確かにそうだけど

「なんで、告白がすごいって知ってるの?」

「ラブレターとか、呼び出しの紙。家で捨てるからお前。すぐわかる」

だって学校で捨てるわけにはいかないでしょ。

自分が書いた手紙を捨てられているのなんて、誰だって傷つく。

「大丈夫、ちゃんと断ってるし」

「時間になったら行くから」

私の返事は関係ないらしい。



今年のうちのクラスの出し物はゲームセンター。
ゲームセンターっていっても家庭用ゲームを集めただけ。
ジェンガやら黒ひげ危機一髪とかのアナログなゲームを並べた。
電子ゲームばかりの世代でも始めると面白い物はやっぱり面白いので、これが意外と盛り上がる。

開場時刻になると、すぐに大勢のお客さんが来る。良かった酷い混雑も無く良い感じの客入りだ。

なんて思っていると騒ぎと共に人の塊が近づいて来る。
・・・嫌な予感しかしない。
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