GS トリップ1

□新しい世界
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珊瑚礁へ視点戻ります

珊瑚礁へ向かう途中自己紹介をしておいた。
「えっと、!東ゆかりです」
「あ・・佐伯瑛」

「えっと、佐伯さん。ありがとう ございますね?」
「・・名前」

「はい?」
「名前でいいよ。俺も名前で呼ぶ」
ふぇ?初対面で名前呼びですか?なんかやっちゃったか?私。

「・・・えっと、瑛君?」
瑛君は満足そうにうなずいた。

瑛君について、珊瑚礁に入る。コーヒーの香りが心地良い。

残念ながら、マスターはいないようだけど、知ってるはずの無い私はマスターの事を聞くわけにはいかない。

「素敵なお店。なんかさ、通いたくなるお店ね」
ゲーム画面でも素敵だなって思っていたけど、実際だと見た目も雰囲気もすごく良い。
「通いたくなる店か・・いいな、そういう感想。すごく嬉しい」
そう言いながらカウンターの中に入ってコーヒーを入れ始めた。

「コーヒー、飲めるか?」
「うん」
しばらくすると
「じゃあ、ついでだから・・・」
そう言って目の前にコーヒーカップが置かれた。

「ありがと。おいしそう。今日、まだ飲んでなかったから嬉しい」
ブラックで一口飲んでみる。好きな味だ、これならブラックでいける。
「へぇ、ブラック飲めるんだ」
「美味しければね。でも苦味が強いのを砂糖入れてカフェラテにするのが最近好きだな」

苦くて甘味があってが好きなのよね。我ながら我がままな好みだ。
「ふぅん・・、ひょっとして、その時の豆の好みがあったりするのか?」
「あんまり詳しくないんだよね。でもラテにするならグァテマラがいいな。コクがあるから美味しいように感じる」
「へぇ、わかってるじゃん」
ちょっと嬉しそう。

「でもね、自分で入れるとダメ。本当に下手でさ、コーヒーを入れてって頼まれて入れるといつも不味いって言われてたんだ」
現実世界での実話だ。普通に入れても私が入れると不味いらしい。(インスタントだけどね)

「ところでさ、ゆかりって何歳?さっき歳は言わなかったよな」
「今度高校入学だよ」
「え?同い年かよ。まさか・・・・学校、どこ?」
もちろん知ってたけどね。

「羽ケ崎学園」

「げ・・・まじかよ。一緒だ」
『げ。』頂きました!瑛君の嫌そうな顔、可愛いなぁ。

「まあいいや。俺さ学校と今とじゃ少し雰囲気違うと思うけどさ、驚かないでくれよな」
少しなのか?ゲームから考えるとかなり違いそうだけど。

「ふぅん、事情があるっていう訳ね。OKわかった知らないフリしておく」

この後、用事が無いから・・という瑛君に地図を貰ってから、学校やスーパー、コンビニの場所を案内してもらった。

ついでに携帯番号とメアドも交換しちゃった。
入学式が待ち遠しいな

別れ際に
「学校で会っても知らないふりだからな」
って念を押されちゃったけどね。
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