GS トリップ1

□夏休み突入
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2人で歩いて展望ポイントについたら、
すぐに花火が始まった。

すごい迫力だし、綺麗なので本当に来て良かった。

花火が終わったので帰りながら話した。

「すごい音だったね」

「ああ、近いからかな?」

花火が終わり、駅へと向かう人波に押され転びそうになり

「ゆかり危ないっ」

気がついたら、瑛君の腕の中にいた。

目の前に瑛君の胸。
背中はがっちり腕でガードされて、しっかり抱き寄せられている。
目の前の胸から呼吸がつたわる。

そして私は周りから全く見えないんじゃないか?という位にすっぽり抱きかかえられている状態。

瑛君の香りをかぎ、体温を感じながら、時間が止まったように錯覚する。

瑛君の顔を見上げたら、私を見る瑛君の熱っぽいような瞳と目が合った。
どうしよう、逸らしたいのに逸らせない。

どれくらい時間がたったのだろう?

やっと自分達のまわりにスペースが空いたので

「あ、ありがとう」

「あぁ、うん、危なかったな」

この状況、意識しないほうが無理。

なんとなく、無言のまま私のアパートへ歩きだす。

私のアパートが見えてきた。

このまま意識したまま別れるのは嫌なので

「今日は誘ってくれてありがとう。楽しかった。あの、夏休み中に私から誘っても良いかな?」

「ああ。別に、構わない。
バイトの日以外でな。ほら水金は絶対ダメだから・・あ、お前も一緒か」

少しはいつもの調子に戻ったのかな?
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