GS トリップ1
□遊園地リベンジ
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夏休みも終わりが見えてきた。
夏休み中、私から誘っても良い?と聞いておきながら中々誘えず時間が過ぎていった。
でも、どうしても瑛君と一緒に出掛けたい。
そう思い電話をかけた。
「あの…東ゆかりだけど
今度の休みに一緒に遊園地に行かない?」
思えば、瑛君に電話をするのは初めて
しかも、自分から付き合ってもいない男の子を誘うなんて、人生初の体験。
だから「いいよ」の言葉を聞くまでドキドキが凄かった。
でも誘ってから気が付く。
遊園地でのWデートの時みたいに遊園地の乗り物に酔うようだったら困るし、でも乗らないのもつまらないよね。
よし!リベンジだ。
前回のような事にならないようにしなくちゃ。
瑛君と待ち合わせて遊園地に入ると聞いてきた。
「なあ、どれに乗る?」
よし!
「瑛君、ジェットコースター好きだよね?
乗ろうよ」
これは決めていた。前回酔ったからこそ乗ってリベンジするんだ。
なのに
「こら、無理するな。ゆかり、お前酔うだろ?この前大変だったじゃないか」
私は思わず得意気に言ってしまった。
「今回は酔い止め飲んできたし、睡眠もたっぷり!だから多分大丈夫」
「ぷっ
すごい気合いだな。
・・・でも、良いよ。やめとこう。
辛くなるのは変わらないだろ?」
そんなに優しい事言われると調子が狂う。
「大体、もしも、また酔ったら迷惑だ」
・・・・優しいは取り消そう。
「じゃあさ、ゴーカートに乗ろうよ」
「これも酔うんじゃないのか?」
「ふふふっ・・私も運転するから大丈夫」
「よしっ、じゃあ勝負だな」
「じゃあ、勝ったほうが選んだアトラクションに絶対行かなきゃダメってルールね」
「お前、何か企んでいるだろ?」
「私が勝ったら、お化け屋敷っ」
「な…なんだとっ?
…絶対、勝つ」
瑛君が睨みながら言い放った。
ありゃりゃ。
本気になっちゃった?
でも、私現実世界では19で免許を取って毎日運転してたのよね。
山道の運転大好きだし、運転そのものが好きなもんだから、趣味でカートも時々乗りに行ってた。
だから多分、瑛君が私に敵うはずはない。