GS トリップ1

□ルール
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モデルの仕事を正式に受けた事で、葉月さんと話す機会がかなり増えたので、ゆうかさんの事を色々聞いてみた。
私が卒業した後どうなるのか?がわかるような気がしたからもある。

その中で分かったのは、ゆうかさんと葉月さんは親友だった事。
葉月さんは、ゆうかさんの事を親友としてでは無く好きだったみたいだ。

あと、ゆうかさんには思い人が居たらしいけど、思いが届かなかったらしい。(葉月さんは自分の事は話すけど、人の事は話さないから想像)

話している途中葉月さんに言われた。

「ゆかり、その葉月さんっていうのやめろ」

「え、でも年上の方なんですし・・」

「やめろ、と言った」

「・・・じゃあ、珪、さん」

「・・さん?」

ちょっとムッとした感じの声になった。

「じゃ、じゃあ、珪君っ。
呼び捨ては無理です。これで勘弁してください」

「じゃあ、それで良い。あと敬語もいらない」

「え?敬語?私、敬語で話して・・・いるみたいですね」

「お前、この世界に来てからずっと気を使っているだろ」

「え?この世界・・・って」
なんで知ってるの?

「お前、違う世界から来たんだろ?本当の歳も違うよな。
周りに悟られないように必死だ。
俺の前では必要ない」

頭の中で《なんで・なんで》が渦巻いた時
私携帯が鳴った。

「どうも、幻想社のカナルです」

たしか、この世界にきた時に電話で話した人だ。

「あのですね。色々確認したい事がありまして・・・葉月さんもご一緒に会って話したいのですが・・・」

「え?葉月さんも?」

隣で珪君がなんだ?という顔をしている。

「はい、あ!今ご一緒に居られますね。ちょっと変わって頂けないでしょうか?」

「はい・・・
珪君、ちょっと話したいって・・・」

少し話すと

「はい、問題ないです。ゆかりには俺から伝えます。では後で」

そう言って電話を切り、私に渡しながら

「撮影が終わったら会う事になった。
俺の家・・・良いか?」

なんの話?しかも珪君が一緒なんて?
頭に?が浮かんだまま撮影が進んでいった。
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