GS トリップ1
□ダウン(瑛視点)
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文化祭が終わり、平穏な日常が戻ってきた。
そんなある日の朝、ゆかりの顔色が悪い事に気が付いた。
少しフラフラしているような気もする。
かなり調子が悪いんじゃないのか?
気になり聞くと
「頭痛がいつもより酷いかな?でも朝、ちゃんと薬を飲んだよ」
そういう問題じゃないだろ。
調子が悪い時は休めよ。と思っていたら
1時間目の終わりに立ち上がろうとして、そのまま倒れた。
いや・・・・・
倒れる前に俺が支えたから倒れはしなかった。
けど
「おいっゆかり!大丈夫か」
そして教師に
「保健室に連れて行きます」
そう言って、抱き上げ保健室へ走った。
「多分、疲労と睡眠不足ですね」
保険医がそう言ったので少し安心するが、
《いつだって、無理しすぎなんだよ、お前は》
心の中で呟きゆかりの寝顔を見る。
そのうちに俺も落ち着いて来て、自分のした事を思い出し、顔が熱くなる。
慌てていたとはいえ、ゆかりの名前を呼び捨てにして、横抱きで教室から走ってきてしまったんだ。
普段、親しくない振りをしているのに
倒れるゆかりを見て仮面なんて忘れてしまった。
書類を手にした保険医が
「佐伯君、彼女早退したほうがいいんだけど、
保護者代理の方の確認を若王子先生に確認したいから、少し彼女の事頼むわね」
そう言って保健室を出て行った。
俺とゆかりの2人保健室に残された。