GS トリップ1

□体育祭・Wデート
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体育祭の後の日曜日に・・とあかりちゃんに遊園地に誘われた。

「他の人も誘ったから楽しみにしていてね」
って可愛い笑顔で言われたけど、はるひはバイトだし誰を誘ったんだろう?

待ち合わせ場所にはまだ、あかりちゃんしか居なかった。しばらくして志波君が来たから驚いた。
「悪い・・・」
「大丈夫。まだ時間前だし他にももう1人来るから」
あかりちゃんは柔らかい笑顔で答えた。私服のあかりちゃん、可愛いなぁ。

・・・と向こうのほうに見覚えのある人物を見つけた。

・・・まさかね。

でもこっちに向かって来るなぁ。
「やあ、お待たせ」
「・・て・・佐伯君・・なんで?」

見間違いでも勘違いでもなく瑛君が来た。
思わず名前で呼びそうになったけど、留まった。

「・・・俺も誘われたんだよ。海野に」
あれ?瑛君、プリンスモードじゃない。ひょっとしてあかりちゃんにバレてるの?

やっぱり、ディジーだもんね。人魚と若者だもん。と納得。

歩いている途中、自然とあかりちゃんと志波君。私と瑛君に別れたんだけど良いのかなぁ。
歩きながら瑛君が憮然とした顔で言ってきた。

「呼び名・・学校じゃないんだからいつも通りにしろよ」
「え?だってあかりちゃんも志波君も一緒だから」
「志波が一緒だから尚更なんだよ」
うーん、瑛君がよくわからないよ。

でも言う通りにしないとチョップが来そうなので言う通りにした。

アトラクションに乗るのにペアに別れる事になった。

どうすれば?・・と思っていたら、あかりちゃんが小声で言ってきた。
「あのね私、志波君と乗りたいの。だからゆかりちゃんは、佐伯君と乗って貰っても良い?」
え?あかりちゃんって、志波君が好きだったんだ。

こうして遊園地では、ほとんど瑛君と過ごすことになった。

途中ジェットコースターに乗る事になって・・・。
そうだよね、ゲームでもお気に入りのアトラクションだったもんね。

乗り物に弱い私は、あっという間に酔ってしまった。

「いいよ、私休んでいるから3人で行ってきてよ」

そう言ってベンチに腰掛けた。トリップして来ても体質は変わらないのね。
「大丈夫か?ほら・・・」

瑛君が飲み物片手に戻って来て
「苦手なら、言えよな。我慢するなよ」
「うん。ごめんなさい」
だって瑛君ジェットコースター好きだし、こういうのでも酔っちゃうと乗れるアトラクションが少なくてつまらない。

「でもさ、ジェットコースターで酔う奴いるんだな」

「スピード感は好きなんだけどね。・・・ごめんねつまらないでしょ?」

印象サイアクだよ。と思って隣に座った瑛君を見た。
「いや、こういう感じも悪くは無い」

そう言って手を握ってきた。
え?驚いて瑛君を見ると

「いいだろう、たまには」

そう、つぶやく瑛君の顔が少し赤いのは気のせいじゃないよね。

あかりちゃんが志波君を好きなのなら、私は瑛君を好きになっても良いのかな?
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