GS トリップ1

□夏休み突入
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海の家Side瑛

夏休みに入り海開きの日が過ぎた。

今日も良い天気、絶交の海日和だな。
よし、海の家『珊瑚礁』始動だ。

客引きになるような良い手はないかと考え、良い事を思いついてゆかりに電話をした。

もしも断られたら困るから、海の家の手伝い・・という事は伏せて・・・

海に遊びに行こうと誘ってみたら凄く喜ぶから罪悪感。
その罪悪感は、これは珊瑚礁の為なんだ!と自分に言い聞かせた。

ゆかりが頼んだ買い出しの品物を持って店に来たから、すぐに水着エプロンでフロアに出るように指示。

少しむっとした様子もあったけど、すぐに着替えて仕事を始めた。

フロアに出た時、あからさまに無視されたけど・・
・・・・・怒ってないよな?

最初のうちは何事も無く順調に時間が過ぎていった。

だけど、時間が経つに従ってゆかりが男の客にやたらと絡まれ始めた。

その時やっと気が付いた。
ゆかりは小柄な割りにかなりグラマーな・・・そそる体系だという事。
顔は、文句無しに可愛い・・・と思う。(俺の主観だけど)

マズイ・・よな。
それに他の男に触られそうになるだけで虫唾が走る。

でも急に奥に引っ込めるのも不自然だよな。

気にして見てたら、案の定しつこい客に絡まれ始めた。
今まではどうにか、いなしていたのに泣きそうになってる。・・小さく震えてるし・・。

・・・しまった!

アイツ、今回は人数が多いからダメなんだ。
男が苦手だってわかっているのに、俺はなにやってるんだ?

慌てて間に入りゆかりを奥へと促した。

客が引けたので、ゆかりに謝ると俺のせいなのに俺が助けてくれた・・なんて笑顔で言うから
その笑顔が可愛くてごめんの気持ちが伝えたくて、思わず抱きしめてしまった。

ゆかりから香ってくる甘い香りに止まらなくなりそうな自分の気持ちをどうにか抑えて慌てて離した。


いつもよりちょっと早い帰り道、花火大会があるのを思い出し誘ってみると
あまりにも喜んで返事するからその表情に追わず笑ってしまった。

すごい勢いで首をぶんぶん縦に振って・・・小動物かよ?

久々に花火大会が楽しみだ。
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