短編物語

□歌姫の祝い唄(前編)
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「どこらへんにいるのかなー」


キョロキョロ辺りを見渡すハンジと腕を組んで不機嫌顔のリヴァイ
だが歌姫が気になるようでハンジと同じように辺りをチラチラ目で見ている

真っ直ぐ歩いて行くと人だかりが出来ていて小さな歌声が聞こえる


「きたー!!あそこだ!あそこだよリヴァイ!!!!!」

「いっ!わかったわかった。叩くな」

興奮によりバンバンリヴァイの肩や背中を叩きまくるハンジ
かなりの強さで叩かれたからかさすがのリヴァイも無反応になれなかったようだ。

徐々に近づいていく
その歌声がはっきり聞こえてくる
魅力的な歌声
歌の歌詞はよくわからないが元気になりそうなテンポのはやい歌だった。

「ふおぉぉぉ!!!生の歌姫ちゃん!!可愛いいいい!!!」

興奮しすぎて鼻息を荒くしたハンジが今にも歌姫に跳びかかりそうだ

「おい、落ち着け」

「わかってるよー!けど興奮せざる終えないよ!!!あの可愛さ!あの魅力的な歌声!素晴らしすぎる!!!お金払って聞いても良いくらいなのになんでお金貰わないんだろう?」

「そうでもねぇみてぇだ」

「え?」

「無理矢理金渡されてやがる。まぁ、金を渡したくなる気持ちもわからんでもねぇな」


一つの歌を歌い終わりペコリとお辞儀した歌姫の近くに金持ちそうな男が無理矢理お金を渡して走り去る姿が見えた
歌姫が『あの!これお返しします!』と男を追いかけようとするが周りも「貰っときな」と嗜めていた。
歌姫は申し訳なさそうに『ありがとうございます!!』と大声で走り去った男に向かって叫んでいた。




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