テニスの王子様
□屋上で
1ページ/7ページ
−−屋上で−−
貴女「今日も誰もいない…よね」
屋上は、特別教室のさらに上に位置しているため、
教室からわざわざ遠く何もない場所に来る生徒は少ない。
貴女「…」
誰かいても気を使うけれど、誰もいないのも寂しいものだなぁ
なんて、自分勝手な考えが頭をよぎる。
<キィ…>
貴女「ん?」
閉まり切らなかった扉が再び開かれたことによって、そんな矛盾した気持ちもすぐに忘れた。
誰かがドアを開けて入ってきた。
いや、ここは外だから出てきたのほうが正しいか…
なんて思いながら
そちらのほうを見ると…
「ほあらぁ」
誰か…と言うか何かだった
貴女「…」
まさかの珍客に一瞬フリーズした。
コレは…たぬき…?
いや、猫か…
ヒマラヤンの…野良猫?
なんで、学校の屋上なんかに?
貴女「ちっちっちっ
おいでー、猫ちゃーん」
なんて普段なら言わないであろう言葉を口にする
「ほあら〜」
不思議な鳴き声を上げて、歩み寄ってくる
貴女「…可愛いなぁ///」
抱き上げてみると
意外にも大きくて…
貴女「あったかいね、おまえ…」
「ほあら〜」
?〈おーい。カルピーン〉
また誰か来る(今度は人、か…)
こんなにも続けざまに誰かが来るのは初めてかもしれない。
<ガチャ>
「ほあらぁ」
?「あ!!いた!」
貴女「…君の猫?」
?「…アンタ誰?」
質問してるのこっちなんだけど…
貴女「人に名を聞く前に自分から名乗るのが常識」
リョ「ムッ)俺は、越前リョーマ。アンタは?」
貴女「私はカルピン可愛い。」
リョ「ふーん」
ムカッ
聞いといて何その反応!?
「ほあら〜」
リョ「あ。そうだカルピン」
貴女「そうかお前、カルピンって言うんだ^^」
リョ「…その…カルピン返してくんない?」
貴女「あ、はい」
名残惜しいけど…
しかたない
しかし、返そうとしても離れない
貴女「…離れないんだけど…」
リョ「…」
何か言って欲しい…
リョ「…じゃあ、一緒に家まで来て」
なんでそうなるの!?
→