Mein
□声
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『ぁー、今日も結局会えなかったな』
最近の雅治さんはツアーの準備やら新曲作りで忙しい
久しぶりの休みが入ったからと連絡があったのは一週間前の事
やっと愛しい人に会えるとこの日を待っていたのに仕事の都合で休みが潰れたらしい
はぁ.....
何度したか分からない溜め息が零れる
こんな時
“私と仕事どっちが大事なの?”
とか
“会いに来てくれなかったら別れる”
とか...
そんなワガママが言えたらといつも思ってしまう
だけど私は臆病で言いたい事一つ言えない
あの福山雅治の恋人にこんな私がなれたのだって奇跡なのに
そんな事言って彼を困らせたくない
いや、
ただ振られるのが怖いだけなのかもしれない...
『会いたいよ...
雅治さん』
言葉と同時に涙が流れた
***
気が付けばもう部屋の中は暗くなっていた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったらしい
ふと携帯を見れば着信が入っていた
名前を見れば愛しい彼の名前
慌てて折り返し電話をするとすぐに彼が電話に出た
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