FAIRY TAIL

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 今回の仕事は、要約すると「ララバイ」という魔法についてのようだ。封印されていたことから強力な魔法だと考えられる、とエルザは言った。

「話が見えてこねえなァ……
 得体の知れねえ魔法の封印を解こうとしてる奴等がいる…だがそれだけだ。仕事かもしれねえし、何て事ァねぇ」
「そうだ…私も初めはそう気にはかけてなかった…エリゴールという名を思い出すまではな」

 その名を耳にした途端、背中に悪寒が走る。「エリゴール」は、闇ギルド"鉄の森(アイゼンヴァルト)"のエースの名前だ。

『エルザ…』
「どうした、キィナ」
『私のせいで失敗したら、すまない』

 私は追われる身。たいていの闇ギルドは、私を知っている。私の存在がみんなの足を引っ張るかもしれない、最悪……のことは考えたくもない。



「何弱気なこと言ってんだよ。心配すんな」
「きっと何とかしてくれるわよ、ナツ達が」
「ルーシィ、人任せだね。オイラもキィナを助けるよ」

 彼らの声に、笑顔に、不安で押しつぶされそうな私はいつも助けられる。だけど、自分がいるせいでギルドに危険が及んでしまう。分かっているけど、どうしても甘えてしまって、この場所から抜け出せずにいる。私はいつから…こんなに意志が弱くなった?
 私の思考を遮るように、エルザが再び口を開いた。

「大丈夫だ。それで、キィナには頼みがある」
『私に、か?』
「ああ、非常時の魔力の供給と…ララバイの隔離を頼みたい」

 三(五)人でギルド一つを相手にするため、魔力の消耗を気にしなければならない。それに、ララバイが危険物である可能性が高いことから、周りを考慮して隔離しようという事か。

『分かった。できる限りをするよ』

 危険は覚悟の上。危ない目になら、今までも遭ってきた。
 こんな得体の知れない私を置いてくれているギルドのために尽くせるなら……



 と、魔水晶から驚きの発言が飛んできた。

「やだ…嘘でしょ!!? ナツとキィナがいないんだけどっ!!!」

 ……え?







 
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